オオスズメバチがいるのは日本だけ?秋に危険になる生態も解説

生活の知恵

秋になるとニュースなどで、人がスズメバチに刺された被害が取りあげられますね。スズメバチは秋には狂暴になり、巣に近づくと人の危害を加えると言われています。

特に恐いのがオオスズメバチです。日本にいるスズメバチの中で最も体が大きく、性格は狂暴。あごとハリと2つの武器があるので、攻撃力が高いことで知られています。世界最強の蜂と言っても過言ではありません。

ここではそんなオオスズメバチについて調べました。オオスズメバチは日本にだけ生息するのでしょうか?

なぜ秋になると人にとって危険になり、刺される被害が増加するのでしょうか?オオスズメバチの生態について解説します。

 

オオスズメバチは日本だけに生息する固有種か?

結論を書くとオオスズメバチがいるのは日本だけではありません。東南アジアやインドなどアジア諸国にも生息します。

ただ日本のオオスズメバチは日本のエサや気候、環境の下で独自の進化をしてきたと考えられています。東南アジアから日本に来たオオスズメバチが、日本の環境に適応して今のような形になったと考えられます。

ですから日本のオオスズメバチは日本の固有種と考えてもいいかもしれません。

オオスズメバチについてひとつ興味深いことは、日本でも沖縄や小笠原諸島など南の島にはいないことです。ですから沖縄や小笠原諸島で養蜂をしている方は、秋にオオスズメバチの被害を心配しなくていいのです。

オオスズメバチの生態

ここからオオスズメバチの生態について解説します。

オオスズメバチが秋に狂暴・危険になる生態を解説

私たちにとってオオスズメバチが最も驚異になるのが秋です。それにはオオスズメバチの1年の活動サイクルが関わっています。

6,7月には女王蜂が産み付けた卵から働き蜂が次々に羽化。8,9月には働き蜂の数が増え、巣も巨大になってきます。また新女王蜂や交尾に必要なオス蜂も生まれてくる季節です。

9、10月ころのオオスズメバチは次世代に命をつなぐためにとても敏感になっています。群れを維持していくために新しく生まれた女王蜂を守らなければならないからです。そのためちょっとでも巣に人が近づくと、すぐに攻撃を仕掛けてくるのです。

なおオオスズメバチが巣から離れて、エサを探しているときは人に攻撃をしかけてくることはありません。かりに見かけても、刺激しなければこちらを襲ってくることはありません。静かにその場を立ち去りましょう。

オオスズメバチの大きさと巣

日本には大型の「スズメバチ属」、中型の「クロスズメバチ属」、小型の「ホオナガスズメバチ属」の3属、全部で17種類のスズメバチがいます。その中でオオスズメバチは最大です。

働き蜂の大きさを他の種類の蜂とくらべると

  • オオスズメバチ:27~40㎜
  • コガタスズメバチ:22~28㎜
  • キイロスズメバチ:17~24㎜
  • 西洋みつばち:12~14㎜

女王蜂は大きさは

  • オオスズメバチ:40~45㎜
  • コガタスズメバチ:20~25㎜
  • キイロスズメバチ:25~28mm
  • 西洋みつばち:15~20㎜

他のスズメバチとくらべて一回り以上大きいことがわかります。

私はオオスズメバチが飛んでいるところを近くで見ましたが、羽音や飛んでいる様子はセミかと思うくらいの迫力がありました。

オオスズメバチは倒れた木の洞や、木の根元、地中に巣を作ります。枯れ木などから集めた繊維を自らの唾液で固め、巣盤を数段に重ねて巣にします。巣は人の目につきにくく、近づいても気が付かない場合がほとんどです。だから秋にハイキングや散歩に出かけたとき、知らぬ間に近づいてしまい、危険な目に遭ってしまうのです。

オオスズメバチの食性

オオスズメバチは成虫と幼虫とで食べるものが違います。

成虫は幼虫が口から出す分泌液をエサとします。幼虫が口から出す分泌液にはタンパク質やミネラルなど栄養分が豊富です。この分泌液はV.A.A.M.(ヴァーム)と呼ばれ、配合されたスポーツドリンクが販売されていますね。V.A.A.M.(ヴァーム)がオオスズメバチにあれだけの活力を与えているのです。2000年シドニーオリンピックの女子マラソンで、高橋尚子選手がレース中にV.A.A.M.配合のドリンクを飲み金メダルを獲ったといわれています。

「スズメバチの成虫ってほかの虫を食べるんじゃないの?」と思ったかもしれませんが、スズメバチの成虫は他の虫を食べると胸とお腹の間の細い管に詰まって死んでしまうです。

成虫が昆虫を食べられないのに対して、オオスズメバチの幼虫は成虫が捕まえてきた昆虫をエサとします。成虫が蛾や蝶、みつばちや他の種類のスズメバチ、コガネムシ、カミキリムシなどを捕まえて、それらをかみ砕き、ペースト状の肉団子にして幼虫に与えています。

女王蜂も成虫と同じように、幼虫が出す分泌液をエサにしています。

オオスズメバチと人間との関係

長野県や熊本県、宮崎県の山深い地域のように、古くからオオスズメバチを食用としてきた地域があります。オオスズメバチの巣を特定し、その巣を持ち帰り、幼虫やさなぎ、成虫をいろいろな調理法で楽しんできました。それらが貴重なタンパク源だったんですね。

オオスズメバチの成虫の焼酎付けを作り、飲んだりもします。

反対に西洋みつばちを飼育している人にとってオオスズメバチは驚異です。秋になるとオオスズメバチがたった数匹で西洋みつばちの巣箱を襲い、数時間で全滅させてしまいます。みつばちを全滅させた後、巣箱内部の花粉やはちみつ、幼虫などを自分たちのエサにしてしまうんです。

日本ではオオスズメバチは食用であったり、天敵であったり、という形で一部の人と深い関わりがあったと言えます。

秋にオオスズメバチに刺されないためにできること

オオスズメバチの巣は人目につきにくく、知らず知らずのうちに近づいてしまうことがあります。とくに9,10月に登山やハイキングをする方は注意が必要です。

スズメバチの被害に遭わないためには

  • 黒い着衣は身につけない
  • 白や薄い色の服を着る
  • 白い帽子をかぶる
  • 香水など香りが強いものをつけない

スズメバチは髪や眉毛、黒目など黒い部分を狙って攻撃を仕掛けてきます。だから帽子は少し目深にかぶるのがいいです。

万が一巣に近づいてしまいオオスズメバチが襲ってきたら、身を低くして静かに巣から離れてください。つい手で払おうとしてしまいがちですが、これは絶対にやってはいけません。オオスズメバチを刺激することになり、さらに攻撃を仕掛けてくるからです。

また大声を出さないこともオオスズメバチを刺激しないことになります。

まとめ

  • オオスズメバチは日本だけではなく他のアジア諸国にもいる
  • ただし日本のオオスズメバチは日本独自の種
  • 秋に危険になるのは、次の世代に命をつなぐ準備中であるため

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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