扇子と団扇の歴史や用途の違いを解説!日本発祥なのはどっち?

生活の知恵

年々暑くなる夏・・・快適に過ごすために、扇風機やエアコンは欠かせません。

でも今度の夏は扇子と団扇で過ごしてみませんか?手軽にすずしくなり、環境にもやさしく、しかも小粋・・・。お値段も手ごろですし、使わないともったいないです!

ところで私たちの生活に身近な扇子と団扇ですが、扇子と団扇は両方とも日本発祥なのでしょうか?

実は一方だけが日本発祥で、もう一方は海外発祥ものなのです。ではどちらが日本発祥なのでしょうか?

また扇子と団扇の歴史や用途の違い、さらには使って涼しいのはどちらかについても調べました。

 

 

 

扇子と団扇、日本発祥なのはどちら?

結論から書くと扇子が日本発祥です。それに対して団扇は海外で作られ日本に伝わりました。

詳しくは次の「扇子と団扇の発祥や歴史」で解説します。

扇子と団扇の発祥や歴史

まず扇子と団扇の歴史や発祥についてまとめました。

扇子の発祥や歴史

扇子は日本発祥ということはすでに説明しました。

1,200年前の平安時代初期、桧扇(ひおうぎ)と呼ばれるものが作られました。最初は扇いで涼をとるためのものではありませんでした。木簡の片端を紐でとじ、儀式次第などの覚書のために使われていました。いわば儀式の際のメモ用紙だったんですね。

その後平安時代中期になると、「蝙蝠(かわほり)扇」が作られるようになります。数本の細い骨に紙を貼り作られたもので、蝙蝠(こうもり)が羽を広げた様子に似ていたため、この名前が付けられたそうです。この蝙蝠扇が現在私たちが使っている扇子の原型と言われています。

最初は貴族や神職など一部の人に使われていましたが、茶道や能楽など芸能の世界でも使われるようになり、さらに一般大衆にも広まっていきました。

鎌倉時代になると扇子は中国(宋)に輸出され、さらにはヨーロッパにまで伝わりました。ヨーロッパでは紙のかわりに絹を貼ったり、骨に真珠を埋め込んだりと、独特の進化を遂げ上流階級の女性たちに愛用されるようになります。

現代では以前ほど使われなくなった扇子ですが、落語や茶の湯には欠かせない小道具です。伝統芸能では扇子を使い基本的な礼儀作法を学びます。

また外国人へのお土産としても人気です。日本文化に欠かせない道具のひとつと言えます。

団扇の発祥や歴史

扇子が日本発祥なのに対して、団扇は中国で発祥したものです。紀元前3世紀ごろにはすでにあったと言われています。最初は「翳(さしは)」と呼ばれ、柄の部分が長かったそうです。当時の中国では送風のためというより、貴族の権威の象徴の意味があったようです。

団扇が日本に伝わったのは、6世紀(飛鳥時代)のこと。奈良県高松塚古墳には、柄の長い団扇を持つ女性が描かれています。

日本では涼をとるためのほかに日差しをさえぎったり、女性が顔を隠すのに使ったり。さらに宮中で火おこしの際つかったり、天皇の食事を冷ますのに使ったそうです。また殺生を禁じる仏教では、僧侶が虫を追い払うのに使いました。

戦国時代には、戦国大名がいくさで指揮を執るのに使ったことは有名です。現在大相撲の行事が軍配を持っていますが、それは戦国武将の名残なのです。

江戸時代には庶民へも広く普及。涼をとったり炊事に使ったり虫を追い払うのに使うようになりました。また生産技術の向上により、多色刷りの団扇が量産できるようになります。浮世絵と同じく、役者や美人画などの団扇がかんたんに手に入るようになります。

時代とともに目的や用途が変わっていっていることがわかりますね。

扇子と団扇の用途の違い

扇子と団扇の違い、と一言で言ってもたくさんあります。

上で解説した通り歴史が違いますが、今の日本人にとって最も大きな違いといえば用途です。扇子と団扇の用途の違いについて解説します。

扇子の用途

扇子は暑い季節にかぜを起こすのにもつかわれますが、それよりもむしろ祭事や儀式、芸能の場で使われることが多いです。

例えば茶道では扇子は欠かせません。亭主にあいさつする際、扇子を自分と相手との間に置き、敬意を表するのに使います。扇子の使い方は茶道の基本中の基本なのです。

日本舞踊でも、扇子の使い方を通して礼儀作法を身につけながら芸を磨いていきます。

また扇子は七五三や婚礼などおめでたい行事には身につけるものです。末広がりの形をしているので、縁起がいいと言われているからです。

かんたんに言えば現代日本においては扇子は実用的な道具、というより文化や伝統の側面が強い道具と言えるのです。

団扇の用途

現代社会において団扇は

  • かぜを起こして涼をとる
  • ノベルティグッズ

として主に使われます。

柄の部分が長い団扇は、手動でかぜを起こすのには最適のアイテムです。今ではプラスチック製が多いので丈夫ですし、長持ちもします。

またコストパフォーマンスがよく広告効果が高いため、ノベルティグッズとしても人気です。アイドルのライブには、推しメンの団扇を使って応援しますものね。

同じ理由で選挙の際、候補者の応援にも団扇はよく使われます。

扇子が文化、伝統の側面が強いのに対して、団扇は実用面が強いと言えそうです。

扇子と団扇、すずしいのはどっち?

涼しさだけで言えば団扇の圧勝でしょう(笑

柄がついた団扇は手首を効かせて動かすと、効率的に強いかぜを送れるよう作られています。柄がない扇子はその点不利です。

また団扇は扇子にくらべ、多くの風を送れる構造になっています。

同じ時間扇ぐと柄がついている団扇の方が疲れないことも考えると、涼しさの点では団扇!と言えます。

まとめ

  • 扇子は日本発祥、団扇は中国発祥
  • 歴史とともに用途が変わってきた
  • 扇子は文化面、団扇は実用面が強い
  • 涼しいのは団扇

似て非なる扇子と団扇。どちらがすぐれているか、競うものではありません。

用途や場面に合わせて使い分けていくことが大切です。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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