ピクサーのアニメーション映画『リメンバーミー』は、感動的なストーリーと美しい音楽で多くの人々の心を掴みました。
しかし、この映画に描かれる家族愛は、表面上は感動的でありながらも、深く掘り下げると、ひどいし、歪んでいるのではないかという過剰さが気になってきます。
特に、主人公・ミゲルの家族が音楽を禁止する理由について考えると、その背後にある家族の複雑な感情や歴史が垣間見えてきますね。
この記事では、映画「リメンバーミー」における家族愛の在り方と、音楽禁止の背景について深く掘り下げ解説していきます。
目次
「リメンバーミ―」家族愛がひどいし歪んでると言われる理由
リメンバー・ミー(2017)アメリカ ファンタジー
メキシコのお盆「死者の日」を舞台に音楽を禁じられた少年ミゲルが迷い込んだ死者の国で大活躍します。
采那さんに勧められて観賞。良すぎ。ボロ泣きでした。メキシコ良し。死者の日良し。家族良し!テキーラ良し!アミーゴ!#仲春アジの映画日記 pic.twitter.com/QE29SpTe87— 仲春アジ☂️BOY MEETS HARU (@aji_bmhr) July 9, 2024
ミュージシャンの靴磨きをしているだけでミゲルを叱る
「リメンバーミー」は家族愛がひどいし、歪んでると言われる理由まず1つ目は、ミュージシャンの靴磨きをしているだけでミゲルを叱るから。
広場でマリアッチのお客さんの靴磨きをしながら、音楽を許してくれない家族についつい愚痴をこぼしてしまったミゲル。
すると、そのマリアッチの男が「君の腕前を見せて。」とミゲルにギターを渡します。
ミゲルがギターを弾こうとした瞬間、ミゲルの祖母・エレナが現れ、「なにしてるんだい!!」と履いていたサンダルでマリアッチの男を叩きつけ、物凄い剣幕で怒鳴り追い返しました。
そして、エレナに「かわいそうに。もう大丈夫だからね。ダメじゃないか。こんなとこに来たら。さっさと帰るんだよ。」と言われ。
ベルト叔父さんにも「何度言えばわかるんだ。」と叱られ、家に連れ戻されてしまうことに。
エレナおばあさんは、特にいつも、かわいそうにと優しく諭すのかと思いきや次の瞬間には、叱るという浮き沈みの激しい怒り方をする人・・。
見ているこちら側も感情が激しく動かされ、歪んでいると感じてしまうのでしょうね。
ミゲルに靴職人になることを押し付ける
家族はみんなミゲルに靴職人になることを押し付けます。
ミュージシャンに会わないように、広場に行かせまいと父・エンリケは「靴磨きはもうしなくて良い。工場で靴を作ろう」「リヴェラ家といえば靴職人。」と言い、「どこを切っても」とミゲルに無理やり言わせます。
代々続く靴屋を継がせようとするのはわかりますが、本人の意思もなく無理やりなところがひどくミゲルがかわいそうでしたね。
死者の日のコンテストに出ようとするミゲルを全力で阻止
死者の日の音楽コンテストに出ようと考えたミゲルですが、家族全員から全力で阻止されます。
ミゲルがギターを隠し持っている事が家族にバレて、家族全員から音楽はダメだと猛批判を受けることに。
「演奏を聞いて」と言っても、「しつこい。」だの「音楽はダメ」の一点張りで誰もこちらの話を聞く耳を持ってくれません。
ミゲルの唯一の手製ギターを壊される
極めつけは、ミゲルの唯一の手製ギターを壊されてしまいます。
「あの男みたいになるよ。祭壇にも飾られずに!」と自分のひぃひぃおじいちゃんだと思っている、憧れのデラクルスを悪いように言われたミゲルは、ついに「祭壇なんてくだらないよ!!」と言ってしまいます。
その後すぐにエレナがミゲルのギターを破壊し、「よし。これでもうギターは禁止だ。音楽も。ほらおいで。みんなで食事でもすれば気分も晴れるだろ。」と発言。
この場面は、視聴者の誰もが不愉快な気持ちになったと同時に、エレナのことを嫌いになったことでしょう。
音楽を全否定
リヴェラ家のみんなは音楽を全否定します。
- 広場に行くだけで怒られる
- ミゲルには音楽の才能がないと決めつける
- 音楽=家族を捨てると思っている
エレナを筆頭に家族全員、ミゲルが少しでも音楽に触れるような事があれば、大激怒。
音楽がやりたいミゲルを、家族全員でよってたかって責め立てます。
リヴェラ家の家族愛はひどい
リヴェラ家の家族愛はひどいです。
ひどい点をまとめると
- 大事なギターを壊す
- 誰もミゲルに寄り添わない
- 話を聞いてもくれないし、演奏を聞いてもくれない
- かわいいと言う割にかわいがってるように見えない
- 音楽か家族を選べという
上記以外にも、野良犬と付き合うなとか、靴屋になるんだとミゲルのやる事にはいちいち口を出し、子供の意思は尊重せず、絶対服従の今で言うかなりの毒親、毒家族。
誰か一人でもわかってくれる人が居れば良いのですが・・・。
だんだん最後の方は、エレナ以外の他の家族も、自分の意思で音楽は禁止だと言っているのか、伝統的に禁止だから禁止と言っているのかわからなくなってきます。
恨みから執着してるだけで、「何でそこまで?」と思ってしまいますよね。
そこは最後まで見たとて、筆者的にはよくよく考えると、果たしてミゲルに対して本当の家族愛があったのかはわかりませんでした。
ミゲルが傷付いただけ、ミゲルが優しい子だっただけであり、みんながミゲルに謝る事もありませんでしたし・・・。
ママ・ココに対する愛はわかるし、ミゲルから家族に対する愛はわかるのですがね。
もう少しミゲルにも愛を向けるシーンもあれば良かったと思ってしまうのは確か。
しかし、ラストはミゲルも楽しそうで、めでたしめでたしで終わったのは良かったですね。
「リメンバー・ミー」リヴェラ家で音楽禁止の理由なのはなぜ?
リメンバー・ミー
死者たちの世界を描いた作品
家族の絆や大切さを教えくれる
うるうるしちゃうよ#映画好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/fqfS19anh4
— けんじ99 (@JTVE1kqDg5l1pfT) April 27, 2024
ヘクターが音楽を選び家を捨てたから
リヴェラ家で音楽禁止の理由は、ミゲルのひぃひぃおじいちゃんのヘクターが音楽を選び家を捨てたと思っているからです。
帰って来ずそのままチョリソーに当って死んだと聞かされている家族。
家を捨て、勝手に死んだ事に許せない妻・イメルダは、音楽を聞くのも、音楽という言葉を口にするのも嫌になり、以後は家族にも音楽禁止という掟を作りました。
本当はヘクターの音楽はココを幸せにしていた
本当はヘクターの音楽はココを幸せにしていました。
ラストシーンの、ミゲルがココにリメンバーミーを聞かせる場面は何とも幸せそうでしたね。
ヘクターが本当は帰ろうとしていた事や、本当はデラクルスに殺されたという事、家族を愛していたという事が判明します。
ヘクターが消えかけている中、ヘクターの写真をなくしてしまったのでどうにもできないまま生者の国に帰還したミゲル。
とにかく消えないようにと、ココにヘクターを思い出して貰おうと必死に思い出の「リメンバーミー」をココに歌いかけます。
そして、ココは「パパがよく歌ってくれた。」と思い出しました。
ミゲルが「お父さんはママ・ココの事愛しているよ」と伝えると、ココはヘクターがココに向けて書いた手紙の詞と、ヘクターの破れた写真の切れ端を取り出しました。
このシーンでココにはちゃんとヘクターの気持ちが伝わっていたことが伺えますね。
家族が何も知らず勘違いしていた事に涙を流し音楽を取り戻し許す場面。
とても感動的でした。
後々の疑問点はあるものの、見ている最中はストーリー的に、スっと心に入ってくる物語で、展開的にも無理がなくとても良い作りの映画であることは間違いありません。
まとめ
13 リメンバー・ミー
何回見ても毎回泣くこの作品エグい https://t.co/4BjndyQ0yt pic.twitter.com/jSC9yIbMD2— モーティー🍗クララ・クラック (@zuooooowl) March 15, 2024
いかがでしたでしょうか。
「リメンバーミ―/家族愛がひどいし歪んでる?音楽禁止の理由についても」でした。
「リメンバーミ―」家族愛がひどいし歪んでると言われる理由
- ミュージシャンの靴磨きをしているだけでミゲルを叱る
- ミゲルに靴職人になることを押し付ける
- 死者の日のコンテストに出ようとするミゲルを全力で阻止
- ミゲルの唯一の手製ギターを壊される
- 音楽は全否定
- リヴェラ家の家族愛はひどい
リヴェラ家で音楽禁止の理由なのはなぜ?
- ヘクターが音楽を選び家を捨てたから
- 本当はヘクターの音楽はココを幸せにしていた
最後まで読んでいただきありがとうございました!