「ハウルの動く城」は、魔法が飛び交う不思議な世界を舞台にした物語。
帽子屋で働く少女ソフィーは、荒地の魔女によって突然90歳の老女にされてしまいます。
彼女は呪いを解くため、謎めいた魔法使いハウルと出会い、彼の動く城で暮らすことに。
そこで繰り広げられる冒険と出会いを通して、ソフィーは自分自身と向き合い、成長していきます。
しかし、なぜ荒地の魔女はソフィーに呪いをかけたのか?
その呪いはいつ、どのように解けたのか?
明確になっていないところも含め、考察しながらその謎を解いて行きたいと思います。
この記事では、荒地の魔女がソフィーに呪いをかけた理由や、いつ呪いが解けたについてを詳しく解説していきます。
「ハウルの動く城」荒地の魔女はなぜソフィーに魔法をかけた?
今日のコミエス
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出典(ハウルの動く城 荒地の魔女) pic.twitter.com/LvitaaUhrU
— 八雲レイラ (@YakumoReira8730) September 17, 2023
ソフィーを嫉妬する気持ちから魔法をかけた
荒地の魔女がソフィーに魔法をかけた理由は、主に嫉妬心からくるもの。
荒地の魔女はハウルに執着しており、彼と親しげだったソフィーを恋の競争相手と見なしました。
そのため、ソフィーの若さを奪い、自分と同じ老婆の姿に変える呪いをかけたということ。
また、荒地の魔女は「老い」に対する劣等感を抱いており、それも動機の一つと考えられます。
荒地の魔女は興味本位に自分に近づき逃げたハウルを許せなかった
荒地の魔女がハウルを許せなかった理由の一つに、ハウルが興味本位で彼女に近づき、その後逃げたことが挙げられます。
ハウルは「面白そうだから」という軽い気持ちで近づいたものの、彼に恋をしてしまった荒地の魔女。
しかしハウルは彼女を恐れるようになり、逃げ出します。
この片思いと拒絶が、荒地の魔女の執着や行動の動機となったと考えられますね。
荒地の魔女ハウルの心臓を狙っていた
荒地の魔女は、ハウルの心臓を強く欲しがっていました。
理由は主に三つあります。
まず、ハウルの心臓を手に入れることで「強大な魔力を得るため」。
ハウルは、火の悪魔カルシファーと契約し、自らの心臓を差し出していました。
この契約により、カルシファーの魔力がハウルに供給され、彼の魔法使いとしての力が増幅。
心臓はカルシファーの生命源であり、同時にハウルの魔法の源でもあったため、心臓を奪うことでその力を支配できると考えたのです。
次に、心臓を狙った理由は、「若さや美しさを手に入れるため」。
荒地の魔女は「若い心臓が好き」と言っており、若さに執着していました。
ハウルの心臓は強大な魔力の源であり、その力で若返りの魔法をかけられると考えていた可能性があるのです。
つまり、荒地の魔女はハウルの若く強力な心臓を自分のものにすることで、その若さと魔力を利用して自身の美しさを取り戻し、永遠の生命を得られると信じていたということ。
最後に、ハウルに対する「恋心から」心臓を欲していたとも考えられますね。
彼の心臓を手に入れることで自分だけのものにしたいという執着があったから。
これらの理由から、荒地の魔女は執拗にハウルの心臓を狙っていたのです。
荒地の魔女に張り合おうなんていい度胸
荒地の魔女がソフィーに呪いをかけるシーンは、
「荒地の魔女に張り合おうなんて、いい度胸ね。」と言ってソフィーは呪いによって90歳の老婆の姿に変えられてしまいます。
その経緯は、まず、普段帽子屋で働くソフィー が、街へ向かう途中で兵士に絡まれ、魔法使いハウルに助けられます。
その後、ハウルを追う荒地の魔女が帽子屋を訪ねてきて、嫉妬から彼女に呪いをかけ、「荒地の魔女に張り合おうなんて、いい度胸ね。その呪いは人には話せないからね、ハウルによろしくねウフフ」と言って、90歳の老婆の姿に変えてしまったということ。
ソフィーの呪いはいつ解けた?
#細かすぎて伝わらないジブリの好きなシーン
ハウルの動く城になるけど、本当に冒頭の何でもないシーンだけどおばあちゃんソフィーのもぐもぐ食べてるとこ昔から謎にすき pic.twitter.com/SCaa7L7Iit— ꙭ҉ ☁️ (@tvay3k) February 28, 2024
ソフィーの呪いが解けた理由は明確に説明されていない
ソフィーの呪いが解けた理由については、映画では明確に説明されていません。
説明されていないという事は、考察だけは一人歩きするということ。
映画を見るとラストで、ソフィーがハウルの心臓をカルシファーから取り戻し、ハウルに返した瞬間、カルシファーが「自由だ!」と言い、その時にソフィーの呪いも解けましたよね。
この描写によって「カルシファーが解いた」などと言う考察が広まっていきました。
しかし、筆者はハウルへの愛と自己肯定感が鍵となっていると考察。
以下、解釈を含めて詳しく説明します。
直接的にカルシファーが魔法を解いたのではない
ソフィーの呪いは、直接的にカルシファーが呪いを解いたのではありません。
詳しく説明すると、カルシファーは、「オイラをここに縛りつけてる呪いを解いてくれれば、あんたの呪いも解いてやるよ」と発言し、その後ソフィーの呪いも解けましたよね。
この部分と、カルシファーが自由になれた瞬間にソフィーの呪いも解けたため、カルシファーが解いたと解釈される場面ですが、筆者は次のように考えます。
この言葉の意味は、ハウルを解放する過程でソフィー自身が勇気や愛、自分の可能性を信じる心を取り戻し、その結果、彼女の呪いも解かれるだろうと思い言った言葉であるということ。
ソフィーの呪いは荒地の魔女によってかけられたものですが、それは彼女の自己評価の低さや、自分を地味で価値のない存在だと思い込む心が影響していると解釈します。
したがって直接的にカルシファーが解いたものではなかったという考察に至りました。
ハウルへの愛と自分に自信を持てるようになったから呪いが解けた
『ハウルの動く城』ソフィーが老婆になったり若返ったりする理由https://t.co/aqqj2sBg2jpic.twitter.com/Nesxw1RRcr
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) January 30, 2023
ソフィーの呪いが解けたのは、ハウルへの愛や自分に自信を持てるようになったため。
ソフィーが本来の自分を受け入れた瞬間に呪いは解けたのです。
物語のラスト近くで、ソフィーがハウルのために心からの行動を起こした瞬間、老女の姿から元の若い姿に戻ります。
このとき、彼女は「自分は大切な存在であり、愛される価値がある」と確信したと考えられますね。
自分を否定する心が消えたことで、呪いも自然に解けたのです。
さらに詳しく解説します。
ソフィーの心の変化
荒地の魔女がかけた呪いは、単なる外見の変化ではなく、ソフィーの心の状態を反映しているものと考えられます。
自分に自信がなく、若いころから「地味で目立たない」と思い込んでいたソフィー。
そのため、呪いをかけられた後も老女の姿を受け入れ、自分の価値を低く見積もる態度を続けます。
しかし、物語が進むにつれて、ハウルや仲間たちとの関わりを通じて、自分の強さや優しさに気づき、自信を取り戻していきましたね。
ハウルへの愛の力
ソフィーの愛が真実であることが、呪いを解く大きな要因となります。
特に終盤、彼女がハウルの過去を目撃し、彼を守ろうと決意する場面は、彼女の愛の深さと強さを象徴。
この純粋な愛が、彼女の心を解放し、呪いを弱めていきます。
荒地の魔女の影響の消滅
荒地の魔女自身が終盤で力を失い、呪いを維持する魔法の力が弱まった可能性も考えられます。
さらに、荒地の魔女はソフィーに敵意を持っていたわけではなく、呪いがソフィー自身の内面的な成長を促す役割を果たしたとも言えますね。
このように、ソフィーの呪いが解けたのは外的な要因ではなく、彼女の内面的な成長と愛の力によるものだと解釈しました。
ソフィーにかけられた呪いの正体
ソフィーにかけられた呪いの正体とは「外見が老女になる呪い」。
荒地の魔女がソフィーにかけた呪いのもっとも明確な効果は、外見が90歳ほどの老女の姿に変わりましたね。
この呪いの具体的な内容としては以下が挙げられます。
- 外見の変化:物理的に年老いた姿にされる
- 呪いの影響:ソフィー自身が「年老いた」という状態を受け入れてしまうため、体力や動きにも年齢相応の影響が出ます
- 口外禁止:ソフィーは呪いについて他人に話すことができません。このため、誰にも相談できず、自力で問題を解決しなければならない状況に追い込まれます
- ソフィーの心の状態に連動する呪い
呪いの正体には、ソフィーの心の状態が密接に関係。
固定的ではなく、ソフィーが自信を持ったり積極的な気持ちになると若返り、逆に消極的になると老いた姿に戻るという特徴があります。
ハウルとカルシファーの呪いも解けた
ハウルとカルシファーの呪いが解けた時、ソフィーの呪いも解けました。
2人の契約を知ったソフィーは、「どうか、カルシファーが千年も生き、ハウルが心を取り戻しますように」とカルシファーからハウルの心臓を取り戻し、ハウルに返します。
この行動により、カルシファーはハウルからの束縛から解放され、自由に。
契約は解除され、奇跡的に2人は生き延びることができました。
カルシファーがハウルの心臓を返すと、ハウルは再び心の中に感情を取り戻し、呪いが解け、自分の本来の力を取り戻し、過去の空虚感から解放され、成長できるようになったのです。
ソフィーはものに命を吹き込む魔法を持っていた
「ものに命を吹き込む魔法」を持っていたソフィー。
これは原作小説で明確に描かれており、映画でも暗示的に描かれています。
具体的には、彼女が言葉や意志を通じて無意識に物や存在に命を与える力を発揮。
具体的なシーンの例を挙げると、まず飛行機を動かす場面があります。
ソフィーが小型飛行機に「動きなさい!」と叫びながら蹴ると、エンジンが作動。
これは彼女の魔法が無意識に発動した例とされています。
次はやはり、ハウルとカルシファーの契約解除。
前出でもお話した通り、ラストシーンで、ソフィーがハウルの心臓を返す際、「ハウルが命を取り戻し、カルシファーが千年も生きられますように」と祈ることで、二人に新たな命を与えましたよね。
この行為も彼女の「命の魔法」の力によるもの。
ソフィーの潜在能力であり、彼女自身はその力をほとんど自覚していませんが、物語の重要な場面で発揮されています。
まとめ
荒地の魔女って何かと思ったけどハウルの動く城のおばあちゃんなのね
#大森元貴
#荒地の魔女 pic.twitter.com/ZGwPT3ZN9G— shieᩚ (@shie586236) July 12, 2024
いかがでしたでしょうか。
「ハウルの動く城/荒地の魔女はなぜソフィーに魔法をかけた?いつ解けたかについても」でした。
「ハウルの動く城」荒地の魔女はなぜソフィーに魔法をかけた?
- ソフィ―を嫉妬する気持ちから魔法をかけた
- 荒地の魔女は興味本位に自分に近づき逃げたハウルを許せなかった
- 荒地の魔女ハウルの心臓を狙っていた
- 荒地の魔女に張り合おうなんていい度胸
ソフィーの呪いはいつ解けた?
- ソフィーの呪いが解けた理由は明確に説明されていない
- 直接的にカルシファーが魔法を解いたのではない
- ハウルへの愛と自分に自信を持てるようになったから呪いが解けた
- ソフィーにかけられた呪いの正体は、ソフィーの自己評価や感情と深く結びついているもの
- ハウルとカルシファーの呪いも解けた
- ソフィーはものに命を吹き込む魔法を持っていた
最後まで読んでいただきありがとうございました!