「魔女の宅急便」(魔女宅)に登場する黒猫のジジ。
ただのペットではなく、主人公・キキの相方というべき存在です。
キキと会話が出来て、物語の序盤では軽快なやり取りを見せてくれます。
しかし、中盤以降はなぜかしゃべれなくなるのです。
ここでは、キキがジジと話せなくなった理由を考察します。
魔法が使えなくなったからなのでしょうか?
目次
「魔女の宅急便」黒猫のジジのプロフィール
あっ。ちぇっ、ちぇっ。気取ってやーんの。 ジジ / 魔女の宅急便 pic.twitter.com/mxxLvFVgwM
— スタジオジブリ名言bot (@jiburicollecti2) April 8, 2022
キキの相方は黒猫のジジ
魔女の宅急便の主人公・キキは、物語の序盤でいつも黒猫のジジと一緒にいます。
コリコの街で新生活を始めた時も、実家からついてきました。
魔女の掟には、「女の子が生まれたら、同じ年に生まれた黒猫と一緒に育てる」というのがあります。
ジジは、掟に従ってキキと一緒に育てられました。
つまり、ジジはキキと同じく13歳。
猫の13歳は結構なお爺ちゃんですね(人間に換算すると60代)。
その割には、言動は少年っぽいですが。
キキとの軽快な会話が魅力の一つ
ジジとキキとの軽快な会話は、「魔女の宅急便」の魅力の一つです。
ジジの、少し上から目線でエラそうな態度。
でも、キキのことを心配しているのがよくわかります。
ジジの感覚では、キキは手のかかる妹のようなものなのでしょう。
もっとも、ジジもちょっと抜けていて頼りないのですが、そこが可愛いところです。
二人のやり取りは、気を遣わずにすむ者同士だということを物語っています。
物語中盤からキキはジジとしゃべれなくなる
My whiskers are tingling. /ひげがビリビリする!(ジジ/魔女の宅急便)https://t.co/weMyvVz0u8
— ジブリで英語 (@GhiblideEnglish) April 3, 2022
ですが、ジジは物語の中盤からキキと会話ができなくなってしまいます。
キキに声をかけても、普通の猫の鳴き声にしか聞こえないのです。
新しい生活の中で苦労して、キキは魔法まで使えなくなり、最大の味方だったジジとも会話できなくなります。
作品を見ていて、視聴者がキキと同じような強い喪失感に襲われる出来事です。
キキがジジと会話できなくなった理由については、いろんな仮説があります。
「魔女宅」キキがジジと話せなくなった理由を考察
魔女の宅急便の‘宅急便‘はクロネコヤマトが
商標登録しているため 本当は使ってはいけない。しかし、魔女の宅急便の映画の中に クロネコを
登場させるなら 使ってもいいと言うことで
ジジ(クロネコ)が魔女の宅急便に出たらしい。 pic.twitter.com/J2KjBjYIll— 知らないほうが…アニメの裏設定 (@shiritakunaiura) April 7, 2022
魔法が使えなくなったからだとおかしい
最も有名な仮説は「魔法が使えなくなったから」というものです。
物語中でも、キキは最初そう考えていました。
確かに、キキがジジと話せなくなったのは、キキが空を飛ぶ魔法が使えなくなったタイミングとほぼ一緒です。
魔法が使えなくなったから話せなくなったと考えるのは自然なことでしょう。
しかし、それだとおかしな点があります。
魔法の力を取り戻した後、エピローグのシーンでも、ジジはキキと会話ができません。
「魔法が使えなくなったから話せなくなった」のならば、「魔法がまた使えるようになったなら話せるようになる」はず。
会話できないままなのは、他に理由があると考えるのが妥当でしょう。
ジジの声はキキの「イマジナリー・フレンド」
この疑問については、宮崎駿監督がインタビューで語っています。
- キキは、初めからジジと会話ができていなかった
- ジジの声は、キキの想像の産物
というのが、宮崎駿監督の言葉でした。
心理学に「イマジナリー・フレンド」という言葉があります。
思春期前の子ども(特に女の子に多い)が、実在しない空想上の友達と遊んだり、会話をしたりする現象のことです。
寂しさや孤独感から生じるものだとされています。
キキが聞いていると思っていたジジの声は、この「イマジナリー・フレンド」のバリエーションの一つ。
それが、製作者である宮崎駿監督の見解です。
キキはまたジジと会話できるようになるのか?
魔女の宅急便
ジジがエンディングでキキと会話せず
普通の猫と寄り添ってる。
キキに魔力が戻ったのが夢。
ジジは普通の猫に恋に落ちてしまったので魔女の使い魔になり損ねた。 pic.twitter.com/iapmdfaHpe
— アニメの都市伝説 (@anime_denset) April 7, 2022
「イマジナリー・フレンド」は大人になると消滅する
残念ですが、「イマジナリー・フレンド」は大人になる過程で消滅するのが一般的。
寂しさや孤独感を紛らわすために生じているので、他人との付き合いが増えたり、社会性を身に着けていく中で、自然と消滅してしまうのです。
ケースによっては、「イマジナリー・フレンド」が存在したことや、会話していたことも忘れてしまうようです。
エピローグでの様子を見ると、キキもジジと会話できていたことをもう覚えていない可能性すらあります。
悲しいですが、それが大人になるということなのでしょう。
しゃべれなくても心は通じている
だけど、悲しい事だけではないと思います。
キキとジジが、会話ができると思うくらい理解し合っているのは紛れもない事実。
それは、しゃべれなくても変わりません。
大人へと近づいたキキには、もう「子どもだけの素敵な魔法」が使えなくなってしまいましたが、心が通じ合っているのはいつまでも一緒です。
それに、もしかしたらいずれ生まれてくるキキの子どもは、ジジの子ども(孫?ひ孫?)としゃべれるのかもしれません。
それは、きっと素敵なことですよね。
まとめ
魔女の宅急便 キキとジジを描いてみました‼️久しぶりにジブリ作品のイラストにチャレンジしましたが楽しく描けました😁 #魔女の宅急便 #宮崎駿 #模写 pic.twitter.com/OtmzAeK8mD
— かさはんちょー (@kasahancho) April 3, 2022
ここでは、ジジがキキと話せなくなった理由を考察しました。
- 黒猫のジジは主人公・キキの相方で、会話をしていた
- 物語の中盤でしゃべれなくなる
- ジジの声は、キキの想像の産物(イマジナリー・フレンド)であり、キキの魔法が使えなくなったからではない
キキとジジとの楽しそうなやり取りは、魔女の宅急便の大きな魅力の一つです。
ぜひ、作品を見て楽しんでください。
ここまでお読みいただいてありがとうございました!