ディズニー映画「モアナと伝説の海」は、南太平洋の島々を舞台にした冒険物語です。
物語の発端となるのは、半神半人のマウイ(まうい)が女神テ・フィティ(てふぃてぃ)の心の石を盗むという出来事です。
この行為によって世界は闇に包まれ始め、やがてモトゥヌイ島に住むモアナが、マウイを探し出して心の石を返す冒険に出ることになります。
なぜマウイはなぜ心の石を盗んだのでしょう?
この記事では、多くの視聴者が感じる以下の疑問について詳しく解説していきます。
- マウイはなぜ心の石を盗んだのか
- 心の石を失ったテ・フィティはどうなったのか
- テ・フィティとテ・カァは同一人物なのか
目次
「モアナと伝説の海」マウイはなぜ心の石を盗んだ?
前作『#モアナと伝説の海』の冒険から3年——
12/6公開『#モアナと伝説の海2』で#マウイ は再び #モアナ と冒険へ⛵️
◀『モアナと伝説の海』のマウイ
『モアナと伝説の海2』のマウイ▶1000年以上生きているマウイは…
あんまり変わらないかも👀⁉️みんなはどう思う❓リプライで教えて💬 pic.twitter.com/tDwwHI5mHS
— ディズニー・スタジオ(アニメーション)公式 (@DisneyStudioJ_A) October 31, 2024
親に捨てられた過去を埋めたかったから
マウイには、誰にも語りたくない深い心の傷がありました。
それは、生まれてすぐに実の親から海に捨てられたという過去です。
マウイの背中には、赤ん坊のマウイが海に投げ捨てられる様子を表現したタトゥーがあります。
このタトゥーは、消えることのない心の傷の象徴であり、ポリネシアの伝統的なタトゥー文化においても特別な意味を持っています。
ポリネシアでは、タトゥーは単なる装飾ではなく、その人のアイデンティティや人生の重要な出来事を表現するものとされています。
神々に拾われ育てられ、魔法の釣り針を授かって半神半人となったマウイですが、常に「自分には価値があるのか」という根源的な不安を抱えていました。
この深い自己否定感は、マウイのすべての行動の原動力となっていったのです。
人間からの愛と感謝を求めていたから
捨て子としての過去を持つマウイには、以下のような特徴的な行動パターンが形成されていました。
- 人間に喜ばれる行動を積極的に行う
- 感謝されることで自己肯定感を得ようとする
- より大きな偉業を成し遂げることで存在価値を証明しようとする
- 人々の賞賛を求めて無理な挑戦を続ける
- 自分の価値を常に証明し続けなければならないと考える
- 他者からの承認を生きる糧とする
マウイは人間から感謝される度に、自分の存在価値を確認していたのです。
そして、より大きな感謝を得るために、より大きな偉業を求め続けました。
ポリネシアの英雄として証明したかったから
ポリネシアの神話において、マウイは偉大な英雄として語り継がれています。
その功績は、作中でマウイ自身が歌う「俺のおかげさ」という曲にも詳しく描かれています。
- 太陽を捕まえて昼を長くした
- 島々を海から引き上げた
- 人々に火をもたらした
- 風を操って航海を可能にした
- 空を持ち上げて広くした
これらの偉業は、すべてマウイの体にタトゥーとして刻まれており、マウイの誇りであると同時に、常に自分の価値を証明し続けなければならないという重圧でもありました。
心の石を盗まれたテフィティはその後どうなった?
『モアナと伝説の海』の女神テフィティは、驚くほどリアーナによく似ている。この映画のテーマや現代性含め、絶対にリアーナをモデルにしているとしか思えない(つまり、アンポロジェティックなアンチ・ディズニー・プリンセスとしてモアナを造形したのだ)。島の女神、海の女神、命の女神、創造神。 pic.twitter.com/tGKmlWcuzj
— 常川拓也 (@tsunetaku) April 10, 2017
実は同一人物:テ・フィティとテ・カァの真実
心の石を奪われたテ・フィティの運命には、意外な真実が隠されていました。
荒々しい溶岩の魔物テ・カァ(てかぁ)は、実はテ・フィティその人だったのです。
これは物語の重要な転換点となる事実で、主人公モアナの気付きによって明らかになります。
テ・カァの胸にある渦巻き状の穴は、まさにテ・フィティの心の石がはまるべき場所でした。
この発見は単なる事実確認以上の意味を持ちます。それは、怒りや憎しみに支配されると、誰もが本来の姿を見失ってしまう可能性があるという普遍的な真理を示しているのです。
闇に覆われていく世界:失われた調和の結果
テ・フィティが心を失ったことで、世界は大きく変化していきます。
- 島々から緑が失われていく
- 作物が育たなくなる
- 魚が減少する
- 闇が世界を覆い始める
- 新しい島が生まれなくなる
- 生命の力が次第に衰えていく
この変化は、自然の調和が失われた結果であり、人間の過度な欲望がもたらした悲劇的な結末でもありました。
モアナの住むモトゥヌイ島でも、ココナッツの木が枯れ、漁が不漁になるなど、その影響は確実に広がっていきます。
許しと再生:新たな始まりへの道
物語の最後で、モアナはテ・カァの胸に心の石を返すことに成功。
すると、怒りに満ちた溶岩の魔物は、生命を育む女神テ・フィティの姿を取り戻します。
驚くべきことに、テ・フィティはマウイを許します。
1000年もの苦しみを与えた相手を許すという行為には、深い意味が込められています
- 真摯な謝罪を受け入れる度量の大きさ
- 過ちを認め、償おうとする者への慈悲
- 新たな関係性を築く可能性への信頼
- 自然と人間の共生への希望
まとめ
『モアナと伝説の海』でこれまた新しいなと思うのが悪役がいない事。今作の悪役と思われていたテカァが自分を見失っていたテフィティであり、モアナと彼女は本当の自分がわからないという所でも繋がっていて、私達と自然の関係にも思えます。恵みにも恐ろしいものにもなる。
善悪などそこにないと。 pic.twitter.com/RkBPdYXj9g
— ドラゴン士 (@eigarunner) March 22, 2020
「モアナと伝説の海/マウイはなぜ心の石を盗んだ?テフィティのその後についても」でした。
マウイはなぜ心の石を盗んだ?
- 親に捨てられた過去のトラウマを抱えていたから
- 人間からの愛と感謝を渇望していたから
- 自己の価値を証明したかったから
- 英雄としての使命感があったから
- 人間の願いを叶えたかったから
- 自分の存在価値を確認する手段として
心の石を盗まれたテフィティはその後どうなった?
- 怒りと悲しみからテ・カァという魔物に変貌
- 世界を闇で覆い始める
- しかし本質は生命を育む女神のまま
- 最後にモアナの行動で本来の姿を取り戻す
- マウイを許し、新たな始まりの機会を与える
- 世界に再び生命の力を取り戻す
「モアナと伝説の海」は、単なる冒険物語を超えて、深い人間ドラマが描かれています。
マウイの行動の裏には癒えることのない心の傷があり、テ・フィティの変貌には深い悲しみが隠されていました。
この物語は、許しの力と理解し合うことの大切さ、そして新たな出発の可能性を教えてくれる、心温まる作品となっています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!