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風の谷のナウシカの最後のシーンはナウシカの墓?原作のラストについても

風の谷のナウシカ

宮崎駿監督が製作したアニメ映画「風の谷のナウシカ」。

のちのスタジオジブリの設立へとつながっていく、宮崎駿監督のターニングポイントになった作品です。

しかしアニメのナウシカは、原作漫画の途中までしか描かれていません。

ストーリー的には未完の状態で終わっているんです。

アニメのラストカットには、お墓が描かれていて、視聴者から様々な憶測を呼びましたね。

そこで今回は映画のナウシカの最後のシーンで登場したお墓について考察していきます。

原作漫画で完結まで描かれているストーリーについても解説していきますね。

ぜひ最後までお付き合いください!

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最後のシーン(おわりのシーン)はナウシカの墓?

おわりのカットはナウシカの墓ではない

アニメのラストカットに登場するお墓。

このお墓には、ナウシカが愛用している飛行帽がかけられています。

そのため、「ナウシカの墓なのではないか」と言われているのです。

しかし、このお墓はナウシカの墓ではないと考えられます。

アニメ・原作漫画共に、ナウシカが死亡するストーリーは描かれていないからです。

推測ですが、このお墓はナウシカの墓ではなく、「ナウシカがたてた誰かのお墓」なのではないでしょうか。

「この場所はマスクなしでも生きていける素敵な場所だから、安らかに眠ってください」。

マスク付きの飛行帽を墓にかけているのは、そんなメッセージが込められていると考えられます。

場所は腐海

お墓が建てられているのは、映画でナウシカとアスベルが落下してたどり着いた、腐海の奥地だと考えられます。

理由は、土から植物の芽が生えているから。

ナウシカの世界では、地表の土はすべて汚染されていて、通常の植物は育ちません。

アニメの作中で、植物が土から育てられる場所は、腐海の奥地しか考えられないわけです。

とても静謐(せいひつ)な空間だったので、お墓をたてるのにふさわしい場所ですよね。

ナウシカもそう考えたのではないでしょうか。

発芽したのはチコの実

お墓に生えている植物は、チコの実だと考えられます。

映画の作中で、ナウシカとアスベルは、腐海の奥地でチコの実を食べていました。

風の谷で子供たちからもらった貴重な食べ物です。

チコの実を食べたときに、チコの実が地面に落ちた、もしくはナウシカが実験的にチコの実を植えていたのではないでしょうか。

後日ナウシカが腐海の奥地を調査しに行ったときに、すでに芽が出ていたから、そこにお墓を建てた。

お墓の主は、ナウシカの親しい人で、すでに亡くなっている人。

例えば父親とかが考えられますね。

明るい未来を示唆したエンディングだと考えられる

映画のナウシカが製作された時点では、ナウシカの原作漫画はまだ完結していませんでした。

宮崎駿監督も、映画版のラストシーンをどうするのか悩んだでしょうね。

悩んだ結果、あの「お墓のラストシーン」が生まれたわけです。

監督は、このカットに「明るい未来」を示唆する意味を込めたのではないでしょうか。

壊れかけの世界でも、植物は育ち人々は生きていく」。

これこそ監督が、アニメ制作時に伝えたかったメッセージなのでしょうね。

 

「風の谷のナウシカ」原作漫画のエンディングは?

アニメ版では未完成のストーリーで、明るい未来を示唆して終わっているのですが、原作漫画はちゃんと完結しています。

最後に、原作漫画のラストについて説明しましょう。

ナウシカたちは旧人類が作った人造人間だった

漫画版の終盤で、ナウシカたちの時代の人類は、旧人類が作り出した人造の生命であることが語られています。

旧人類は、戦争によって世界を汚染しました。

汚染された世界では、旧人類は生きていけなかったのです。

そこで旧人類は、人類の遺伝子を残すために新たな人類を作り出しました。

それがナウシカたち新人類。

 

しかし同時に、ナウシカたちは汚染が浄化された世界では生きていけないことも語られます。

汚染された環境でも生きていけるように適応させられたナウシカたち新人類は、逆に正常な環境では生きていけない存在だったのです。

ナウシカがオーマに旧人類の墓所を破壊させる

旧人類の環境浄化計画は、旧人類の残した人工知能によって実行されていました。

腐海の植物や蟲(むし)による浄化システムは、旧人類の計画だったのです。

原作漫画のラストで、ナウシカは旧人類の墓所にいる人工知能を、オーマに命令して破壊させます。

オーマというのは、ナウシカが名付けた巨神兵。

原作漫画版では映画版と違い、巨神兵は完全体で復活して、ナウシカを母親の様に慕い、ナウシカの命令に従います。

 

巨神兵も、腐海を作ったのとは別の人物が残した、旧文明の遺産の一つ。

ナウシカの命令で旧人類の墓所を焼き払ったオーマは、相打ちのような形で破壊されてしまいました。

結果として旧人類の遺産は、どちらも失われたということになりますね。

すべてを受け入れてナウシカは生きていくことを決意

ナウシカは旧人類の浄化計画を拒絶して、現在の世界で生きていくことを選びます。

旧人類の計画は、「今」を生きる生命を否定するものでした。

旧人類の計画では、ナウシカたち新人類も、腐海の植物や蟲たちも、いずれ消えていくものでしかなかったのです。

それがナウシカには許せませんでした。

作り出された存在であっても、すべての生命は今を必死に生きている。

だから、旧人類の浄化計画は必要ない。

蟲たちとも共存しようとするナウシカらしい結論です。

ですがそれは現状が全く変わらないということでもあります。

ナウシカたちにとって、世界は死と隣り合わせ。

生の死も受け入れて、必死に生きていくことこそが、生命の輝きなのでしょうね。

 

まとめ

今回は、映画のナウシカの最後のシーンで登場したお墓について考察し、原作漫画で完結まで描かれているストーリーについて解説しました。

  • アニメの最後に出てくる墓は、「ナウシカの墓」ではなく「ナウシカがたてた墓」
  • 場所は腐海の奥地で、浄化が完了して汚染されておらず、チコの実の芽がでている
  • 「明るい未来」を示唆する監督のメッセージ
  • 原作漫画のラストは、旧人類の浄化計画をナウシカが否定して、計画を実行していた人工知能を破壊した
  • 世界は変わらず、生も死も受け入れて、ナウシカは生きていく

風の谷のナウシカは、生命の輝きを感じさせてくれる素晴らしい物語です。

アニメ版も原作漫画も面白いので、ぜひ皆さんも見てみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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