1984年公開のアニメ映画「風の谷のナウシカ」。
誰もが知っている、国民的な名作アニメです。
この作品に登場するキャラクターの中で、王蟲と並んで強い印象を残してくれたのは、やはり巨神兵でしょう。
子供時代に見て、そびえたつ巨体に恐怖を覚えた人も多いのではないでしょうか。
そこで今回はナウシカの巨神兵の正体について解説していきます。
巨神兵と王蟲(オーム)だと、どっちが強いのでしょうか?
ぜひ最後までお付き合いください!
目次
「風の谷のナウシカ」巨神兵の正体
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火の7日間で世界を焼き尽くしたとされる巨人
巨神兵は、ある日突然現れ、かつて存在していた旧時代の文明を「火の七日間」で焼き尽くしたと伝承されています。
旧時代の文明は、ナウシカたちが生きる時代とは比べ物にならないくらいに発展していました。
その旧時代の文明を滅ぼしたのが巨神兵。
つまり巨神兵が火の七日間で世界を焼き尽くした結果、旧時代の優れた文明は崩壊し、ナウシカたちの時代へとつながっていくのです。
「火の七日間」は、ナウシカたちにとってはるかな過去の話なので、神話や伝説のような形で語られています。
つまりナウシカたちからすると、巨神兵というのは、神話に出てくる巨大な力を持った存在、ということですね。
イメージとしては、神様や悪魔に近いのではないでしょうか。
口から強力なプロトンビームを発射
巨神兵は、口から強力なプロトンビームを放つことができます。
アニメでは、王蟲の大群に向かってビームを放っていましたね。
アニメ・原作漫画どちらでも、このビームが巨神兵のメインの攻撃手段となっています。
プロトンビームとは、陽子弾と呼ばれる現代の科学力でも実用化されていない技術。
SFなどで登場する超兵器なんです。
明確な描写はされていませんが、このビームで世界を焼き払ったのでしょうね。
映画ではペジテ市地下で卵の状態で発見される
映画版のナウシカでは、「ペジテ」という都市の地下で、巨神兵が発見されています。
発見されたときは、卵や繭のような状態でした。
「巨神兵発見」の情報を手に入れた大国・トルメキアの王女クシャナが、ペジテに侵攻し、巨神兵の卵を奪い取ります。
その後、トルメキア本国へと輸送している最中に輸送船が墜落。
落下した場所がナウシカたちの住む風の谷の近くだったため、クシャナは情報漏洩を防ぐために風の谷にも侵攻します。
ナウシカたちは、クシャナが巨神兵を復活させようとしているのを知り、阻止するための行動を開始。
こうして映画のストーリーが展開されていくのです。
ナウシカにしてみれば、巨神兵は巨大すぎる力を持った存在であり、触れてはいけないものでした。
一方クシャナは、巨神兵の強大な力で腐海を滅ぼそうとします。
結果として、ナウシカとクシャナは巨神兵をめぐって敵対するわけですね。
旧人類が作り出した人工物
巨神兵のシーンを担当したのは庵野秀明さん👤宮﨑駿監督からは「ドロドロと溶けながらゆっくり動きつつ、あちこちから煙のような蒸気を出して2回ほど光線を吐く!バクハツもある!!」という話を受けて、「面白そう!」と思い引き受けたそうですが、実際はすごく大変なカットだったそうです😳。続く👉 pic.twitter.com/65EOPqskQ9
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) July 7, 2023
原作漫画版では、巨神兵の正体についても語られています。
巨神兵とは旧人類が生み出した人工物だったのです。
人工物と言っても、思考能力を持ち、自律行動が可能で、人工知能のようなものが搭載されているようです。
つまり、巨神兵の正体とは、旧世界の人類が作り出したロボット。
たしかに巨神兵の姿は、巨大ロボットのようにも見えますね。
調停と裁定の神の役割を持つ
旧人類は、調停と裁定の神としての役割を与えて、巨神兵を作り出しました。
旧世界では、人類同士の戦争が繰り返されていたのです。
その結果、環境は汚染されていきました。
この現実を憂いた人物が、巨神兵を作り出したのです。
巨神兵は人工の知能と強大な力を与えられ、人類同士の戦争をやめさせ、戦争を起こす者を滅ぼすように命令されました。
巨神兵は、戦争を止めるために生み出された、人工の神だったのです。
その巨神兵が、「火の七日間」で文明を焼き尽くした。
つまり、巨神兵の出した結論は「文明がある限り戦争はなくならない」というものだったのではないでしょうか。
映画の原画は庵野秀明が作成
ちなみに、映画版のナウシカの巨神兵の原画は、庵野秀明氏が担当しています。
庵野秀明氏は、のちに「新世紀エヴァンゲリオン」の監督として有名になる人物。
このころは、まだ無名の若者でした。
巨神兵の原画を描くのが難しく、他のスタッフが嫌がったために、庵野さんが描くことになったという経緯があるそうです。
たしかに巨神兵とエヴァは、シルエットや印象が似ていますね。
同一人物が描いたといわれると納得してしまいます。
完全体の巨神兵は王蟲の群れより強いのか?
風の谷のナウシカに出てくる王蟲(オーム)の鳴き声は、布袋寅泰さんがギターで演奏しています。 pic.twitter.com/RZLuqkrzRT
— ひこ (@hiko_conpro) June 13, 2023
最後に、巨神兵の戦闘能力について考察していきましょう。
巨神兵と王蟲では、どちらが強いのでしょうか?
1対1なら巨神兵の圧勝
推測ですが、1対1なら巨神兵が圧勝すると考えられます。
映画版のナウシカで、巨神兵は王蟲の群れにプロトンビームを打ち込んでいました。
その攻撃は、王蟲を吹き飛ばし焼き払っています。
王蟲はダメージを受けているように見えますね。
対して王蟲は、体当たり以外の攻撃手段は未確認。
巨神兵は、王蟲が自分のところまでたどり着く前に、仕留められるのではないでしょうか。
このあたりは、兵器として生み出された巨神兵と、別の目的で生み出された王蟲との差でしょうね。
群れ相手でも完全体なら焼き払えるのでは?
映画版のナウシカでは、不完全な巨神兵は王蟲の群れを焼き払うことはできませんでした。
しかし完全体ならば話は別です。
映画で巨神兵が王蟲の群れに敗れた原因は「自滅」。
自分自身が放つビームのエネルギーに耐えられず、体が腐り落ちてしまったのです。
完全体ならば、このようなことにはならないでしょう。
おそらく完全体ならば、王蟲の群れを相手にしても焼き払えるのではないでしょうか。
まとめ
【風の谷のナウシカ】 巨神兵のモデルは、ナウシカの映画製作当時に精神を病み 夜な夜な奇声を発しながら深夜徘徊を繰り返していた庵野秀明氏の姿をモデルにした。オープニングのユラユラ歩いてくる巨神兵の動きは当時の庵野氏そのものだとか。pic.twitter.com/KAePQWyKXQ
— ジブリにまつわる都市伝説 (@toshidenghibli) December 25, 2018
今回は、ナウシカの巨神兵の正体について解説しました。
- 巨神兵は、「火の七日間」で旧文明を焼き尽くした、ナウシカたちにとっては、伝説の中に登場する神や悪魔のような存在
- 原作漫画では、旧人類が作ったロボットだったことが判明
- 戦争を止めるために「人造の神」として生み出された
- 映画版では王蟲の群れに敗れたが、不完全な状態だったからで、完全体ならば王蟲 の群れも焼き払えると考えられる
巨神兵は、映画版ナウシカの「力の象徴」です。
その姿は恐ろしく、神の名にふさわしいといえるでしょうね。
最後までお読みいただきありがとうございました!