ルパン三世をICPO(国際刑事警察機構)の専任捜査官として追い続ける銭形幸一警部。
「たとえ火の中水の中、地の果てまでも追いかけてやる!」という決め台詞とともに、ルパン追跡に人生を捧げているかのような印象を持たれています。
仕事一筋のイメージが強く、給料のほとんどを捜査費用に費やし、時にはカップラーメンだけを食べて任務をこなすような描写も。
しかし、そんな銭形警部にも当然プライベートな時間はあるはず。
結婚しているのか、家族はいるのか、実は謎に包まれた部分が多いのです。
作品によって大きく異なる設定を持つ銭形警部の家族関係について、詳しく見ていきましょう。
目次
「ルパン三世」銭形警部は結婚している?
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結婚しているかどうか作品により設定はまちまち
銭形警部の結婚については、作品によって設定が大きく異なります。
以下のように、時代や作品によって異なる設定で描かれています。
- 独身を謳歌する警察官として描かれる作品
- 妻子持ちの父親として描かれる作品
- 結婚願望を持つ中年男性として描かれる作品
- 家族構成について全く触れられない作品
特に1970年代から80年代にかけては、作品ごとに設定が大きく変動していました。
この背景には、長期にわたるシリーズ展開の中で、時代とともにキャラクター設定を変化させていった制作側の意図があったとされています。
テレビアニメ第2シリーズでは独身という設定
テレビアニメ第2シリーズでは、銭形警部は独身者として描かれ、時折ロマンスのエピソードが描かれています。
第69話「とっつあんの惚れた女」は、銭形警部の恋愛を描いた印象的なエピソード。
ニューヨークマフィアに狙われる大富豪の未亡人・ローラ・ジョーンズと出会い、互いに惹かれ合います。
銭形警部はローラを守るため、普段は敵対するルパンにまで土下座して協力を依頼。
しかし最後にローラは非情な追手の凶弾に倒れ、銭形警部は愛する人を失うという悲劇的な結末を迎えます。
第85話「ICPOマル秘司令」では、上司にあたるジャスミン局長から熱烈なアプローチを受けます。
ジャスミン局長の作戦でルパン一味の逮捕に成功した銭形警部は、感激のあまりプロポーズまでしますが、直後のルパンの脱走により結婚話は立ち消えに。
これらのエピソードからは、仕事一筋の生活の中でも、時として訪れる恋のときめきに素直に反応する銭形警部の人間味溢れる一面が垣間見えます。
テレビアニメ第3シリーズでも独身
第3シリーズでも銭形警部の独身設定は継続されています。
特に印象的なのは、「温かい家庭も優しい妻も、かわいい子供も、俺には作ることが許されないのだ。妻が欲しい~子供が欲しい~」と号泣するシーン。
この台詞には、仕事一筋で家庭を持つ機会を逃してきた銭形警部の寂しさや後悔が込められており、視聴者の心を打つ名シーンとなっています。
このシリーズでは「国へ帰ったら、おふくろさんがなんて言うかなあ…」と実家の母親への言及もあり、家族を持たない代わりに実家との繋がりを大切にしている様子も描かれています。
銭形警部に家族(妻・娘・息子)がいる作品は?
なんか、無性にかっこいい銭形警部を見たくなって
「銭形警部 かっこいい」でYouTubeで検索したら結局パチンコの動画出てきて見たけどやっぱかっこいいわこの漢 pic.twitter.com/8ZFBG1Dadp— おぺら (@operatoopera) October 10, 2024
「ルパンvs複製人間」では妻ととしこという娘がいる
1978年に公開された劇場版「ルパン三世 ルパンvs複製人間」では、銭形警部に妻と「としこ」という名前の娘がいることが明かされます。
この設定は、警視総監との会話シーンで明らかになります。警視総監が「娘さんはとしこちゃんだったな、大きくなったろ」と声をかけ、銭形警部の家族の存在が初めて具体的に示されました。
作中では妻の姿は描かれませんが、銭形警部が家庭を持つ父親として描かれる珍しい作品となっています。
また同作では、銭形警部が「ルパンという人間がいるかぎり、私は日夜永遠に追い続ける義務があるんだよ」と語るシーンがあり、家庭があってもなお仕事に全力を注ぐ姿が印象的です。
さらに1987年の「ルパン三世 風魔一族の陰謀」では、和服姿の妻と3人の子供(しっかりした感じの小学生くらいの娘、その弟で銭形警部を子供化したようなわんぱくな少年、さらに物心ついたばかりぐらいの幼い男の子)が登場。
この女の子が「としこ」とされています。
この作品では、銭形警部が家族を飛騨の山寺に預けたまま活動している設定で、生活費は給料からの仕送りでまかなっているとされています。
新しい作品では銭形は独身という設定が定着
1990年代以降の作品では、銭形警部は基本的に独身という設定で描かれることが多くなっています。
TVスペシャルシリーズでは、アパートで一人暮らしをする銭形警部の姿が度々描かれ、その質素な生活ぶりが印象的。
「炎の記憶~TOKYO CRISIS~」では、東京の古いアパートで独り暮らしをする設定で、大家さんから「こうちゃん」と呼ばれる親しい関係が描かれています。
このアパートは物語の中盤で黒幕によって放火され焼失してしまいますが、銭形警部の生活基盤の一つとして印象的な描写となっています。
近年の作品では、仕事一筋の生活を送る銭形警部の姿が定着し、カップラーメンを食べながら事件の資料に目を通す姿や、深夜まで捜査を続ける様子など、独身警察官としての日常が丁寧に描かれています。
まとめ
銭形警部が敏腕刑事ということを知らない。
相手が #ルパン三世 でなければ無敵 pic.twitter.com/snXQVzIzof— リンドマル=フォン=ローエングラム (@rindomaru) October 24, 2024
銭形警部は結婚して家族がいるかについては
- 作品によって設定が大きく異なる
- テレビアニメ第2シリーズ、第3シリーズでは独身設定
- 新しい作品では基本的に独身設定が定着
- 恋愛エピソードはあるものの、結婚には至らないケースが多い
- 仕事一筋の生活を送る姿が印象的に描かれる
銭形警部に娘や息子がいるのかについては
- 「ルパンvs複製人間」では「としこ」という娘がいる設定
- 「風魔一族の陰謀」では3人の子供(女の子と2人の男の子)がいる
- 飛騨の山寺に家族を預けているという設定も
- 近年の作品では子供の存在は描かれていない
- 家族に関する設定は時代とともに変化している
銭形警部の家族設定は、「ルパン三世」シリーズの長い歴史の中で様々な変遷を遂げてきました。
時代によって異なる家族像が描かれてきたことは、このキャラクターの多面的な魅力を引き出すことにも繋がっているといえるでしょう。
現在は独身設定が主流となっていますが、それもまた銭形警部という魅力的なキャラクターの一側面として、多くのファンに愛されています。
最後までご覧いただきありがとうございました!