読書が大好きな中学1年生の月島雫の恋愛や青春を描いた「耳をすませば」。
映画の舞台は東京都多摩市にある聖蹟桜ヶ丘駅周辺です。
作品を見ていてまず気が付くことは、雫の家が団地だということ。
しかも間取りが狭く、家の中はモノであふれており、お世辞にもキレイとは言えません(むしろ家の中は汚い!?)。
団地住まいである月島雫の家の経済状態はいかほどなのでしょうか?
今回は月島雫の家は貧乏なのか、考察します。
目次
「耳をすませば」月島雫の家は愛宕団地がモデル
四連休5時まで営業しています!耳すま散策!お立ち寄り下さい!愛宕団地、雫ちゃんのお住まいです!! pic.twitter.com/F50q0wfKsd
— 耳すま ノア洋菓子店 (@harukk4) September 19, 2020
団地のモデルは愛宕団地
主人公・月島雫の家族が住む団地は東京都多摩市にある愛宕団地(あたごだんち)がモデル。
この周辺の団地の建設は、高度経済成長に伴う東京都心部への人口の一極集中を緩和することを目的に昭和30年代から計画され、昭和40年代後半から団地への入居が始まったようです。
1974年10月から1975年3月に放送された「仮面ランダーアマゾン」の映像にも愛宕団地が写っていることから、当時の様子がわかります。
「耳をすませば」の公開は1995年ですから、雫たちは築20年を過ぎた団地に住んでいると推測できますね。
愛宕団地は昭和に日本各地で見られた、いかにも”団地住まい”という雰囲気を漂わせており、それが作品に何とも言えない彩りを添えてくれていると感じます。
家の間取りは2DKまたは2LDKと推測
月島雫が住む団地の間取りは2DKまたは2LDKだと推測します。
雫の家は両親と姉の4人家族。
雫と姉の汐(しほ)の部屋は玄関を入った左側。
二段ベッドを真ん中に配置して部屋を分割し、それぞれのスペースに学習机を置いています。
玄関の右側にはお風呂やトイレなどの水回りの施設があり、その先がキッチン。
作中にはリビングのシーンはないので、あるのかどうかは不明。
食事をするテーブルで汐がワープロでレポートを作成する場面は見られました。
家の中は煩雑で汚い?
雫の家の中はモノであふれかえっています。
玄関を入ると紐で縛った新聞紙が置かれ、下駄箱の上にはダンボール箱が。
棚には本や資料が今にも崩れんばかりと押し込められています。
それだけではなく、床にも辞書のような本が何冊も積み重ねられています。
他にも生活用品が多数あるので、まるで足の踏み場がありません。
雫の家はお世辞にもキレイとは言えません。
煩雑、あるいは乱雑。
はっきり言うと”汚い”ということになりそうです(笑。
原作では団地住まいではなく一軒家
2020年代となっては少し懐かしさも感じる「耳をすませば」の団地の風景。
ですが柊あおいさん作の原作マンガでは、雫の家は立派な一軒家なんだとか!?
私は原作マンガを読んでいませんが、原作と映画では設定がずいぶん異なっているようです。
「耳すま」月島雫の父親の職業や収入
「耳をすませば」のお父さんに似ていると言われます pic.twitter.com/FqZx1vJaXB
— 池田紀行@トライバル (@ikedanoriyuki) May 21, 2021
月島雫の父親の名前は月島靖也(せいや)。
45歳です。
靖也の職業や収入について解説します。
月島靖也の父親の職業
月島靖也の職業は市立図書館の司書、つまり地方公務員です。
ですが靖也が本当にやりたい仕事は郷土史の研究だそうで、本人は郷土史家が本業だと言っています。
作品序盤でも、家で郷土の研究らしいことをしている靖也の様子が描かれていますね。
ただし郷土史家としての稼ぎがないため、図書館の司書として収入を得ています。
郷土史の研究をしてどれほどの稼ぎになるのかは見当がつきませんが、限りなくゼロに近いのではないでしょうか。
ということは、靖也はほとんど趣味として郷土史の研究をして、生活費は公務員として稼いでいるのだと推測できます。
父親・靖也の収入は?
月島靖也はどのくらいの年収があるのでしょう?
ここでは郷土史家としての収入がゼロだと仮定して話を進めていきます。
地方公務員の収入は雇用形態、つまり正規雇用や非正規雇用かにより大きく異なります。
作品が1990年代半ばであることを考慮すると、45歳の地方公務員の年収は
- 正規雇用:600~650万円
- 非正規雇用:180~200万円
ほどではないでしょうか!?
月島家では母親の朝子が大学院に。
長女の汐(しほ)が大学に通っています。
ということは、もし仮に貯蓄があったとしても年収180万円では暮らせないはず。
月島靖也は正規雇用の公務員として図書館で働いているのではないでしょうか。
月島雫の家は貧乏なのか
ジブリ版「耳をすませば」で大人になればなるほど面白いキャラ設定だなぁ!って思ったのは、月島雫のお母さんの月島朝子さんだな。主婦で社会人学生の大学院生…!あと雑多に物(主に本)がある描写大好き。 pic.twitter.com/7UjtkWn8Yo
— 松吉 (@MatkT) January 13, 2022
貧乏ではない
個人的には月島雫の家は貧乏ではないと考えています。
中流家庭と言っていいのではないでしょうか。
1990年代前半まではバブルに浮かれた日本でしたが、その後バブルは崩壊し、失われた10年(失われた20年とも)が始まります。
潰れないと言われた銀行が潰れ、倒産する大手企業がいくつもありました。
そんな中で600万円~650万円の収入があれば、ぜいたくしない限り、家族4人が暮らしていけたと思われます。
貧乏では朝子が大学院に通えない
もし月島家が貧乏なら、朝子は大学院に通うことはできないでしょう。
でも大学院に通っているということは、それなりの収入や蓄えがあるということ。
決して月島家が貧乏でないことがわかります。
大学院の過程を終えた朝子が仕事を始めれば、家計はより楽なものになると考えられます。
まとめ
「耳をすませば」の、この90年代前半の生活感。ウチらくらいの歳だと幼少期の記憶とリンクして、激しくエモい。月島家のダイニングとか、エモさの煮こごりみたいな完成度。 pic.twitter.com/zvBPuGnlEe
— ショヤチャン (@runningsyoyakyo) February 29, 2020
- 月島雫の家は聖蹟桜ヶ丘駅の近くにある団地
- 父親の職業は市立図書館の司書
- 本業は郷土史家だが、収入はないと考えられる
- 公務員としての月島靖也の年収は600万円~650万円と推測できる
- 中流家庭である月島家は貧乏ではない
最後まで読んでいただきありがとうございました!