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もののけ姫のシシ神は最後に死んだ?正体やモデルについても

もののけ姫

スタジオジブリが制作し、1997年に公開されたアニメ映画「もののけ姫」。

宮崎駿監督による、人と神の争いを描いた、和風ファンタジーの傑作です。

「もののけ姫」の物語で重要な意味を持つのが、シシ神の存在。

モロたち神々は、シシ神とシシ神の森を守るために戦っているのです。

今回の記事では、シシ神が最後に死んでしまったのかについて考察します。

シシ神の正体やモデルについても解説していきますね。

ぜひ最後までお付き合いください!

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「もののけ姫」シシ神は最後に死んだ?

シシ神は物語の終盤で首を落とされ、首を取り戻した後は姿を消してしまいました。

シシ神は死亡してしまったのでしょうか?

制作サイドからの説明はない

宮崎駿監督をはじめとする制作側は、シシ神の生死について何も語っていません。

質問しても答えてくれなかったのです。

つまり「自分で考えろ」。

それが宮崎駿監督の答えなんですね。

一度は死んだと考察

推測ですが、首を落とされたシシ神は一度は死んでしまったのではないでしょうか。

そもそも首を落とされたシシ神は、暴走して形はありませんでしたが、夜の姿であるデイダラボッチのような見た目でした。

あれがシシ神の死んだ後の姿だとすると、デイダラボッチになっているときのシシ神は死んでいる状態なのでは?

つまりシシ神は普段から、夜になってデイダラボッチになるたびに、死んでいると考えられます。

首を落とされて暴走していなければ、問題なくシシ神に戻れるというだけ。

こう考えるとしっくりきますね。

誕生と死を繰り返すので蘇る可能性があるのでは?

シシ神は、夜になるたびにデイダラボッチに姿を変えます。

そして、朝になるとシシ神に戻るのです。

つまりシシ神は、普段から毎日、誕生と死を繰り返す存在。

シシ神が生、デイダラボッチが死です。

このあたりの考え方は、日本古来の神話などで「夜は死の世界」とされているのに通じるものがありますね。

普段から誕生と死を繰り返しているのですから、首を取り戻せたシシ神が復活する可能性は高いと考えられます。

というよりも、物語の中のシシ神の姿を見れば、通常の生物に訪れるような「死」がないと考えたほうが納得できますよね。

 

シシ神の正体

生と死を司る森の神

シシ神は、生と死を司る森の神だといわれています。

この認識は、ジコ坊たち人間も、モロたち神々も同じようですね。

確かにシシ神は、地面を踏みしめるだけで草木が生えてきたり、死にかけている生物の命を奪ったりしていました。

その姿は、まさしく生と死を司る神。

暴走していなければ、シシ神の姿でも死の力を制御できるようですね。

また命を奪う相手を選んだりしているので、シシ神には意思があると考えられます。

無差別に死をまき散らすだけの存在でも、何もかもを生かす存在でもない。

だからこそ、「生と死を司る神」なんですね。

アシタカは命そのものと表現

物語のラストで、アシタカはシシ神を「命そのもの」と表現しました。

これは、アシタカが縄文時代の考え方を保ち続けている、蝦夷の一族だから出た答えなのでしょうね。

生と死は表裏一体であり、どちらか単体で存在するものではない。

生と死がそろって初めて「生命」となる。

こういった考え方は、日本古来の思想なのだと思います。

実際にシシ神によって「生かされた」経験のあるアシタカの言葉なのだから、説得力もありますね。

不老不死の力があると言われていた

シシ神とシシ神の生首には、不老不死の力があるといわれていました。

これはジコ坊たち人間側の伝承。

ですが、これは正しいお話ではないと考えられます。

おそらくシシ神が、足元から草を生やしたりして、「生」の力をばらまいている姿を見た人間が、「きっとシシ神の首には、もっと強い生の力があるはずだ。シシ神の首を手に入れれば不老不死になれるに違いない」と考えた。

これが伝承として伝わったのではないでしょうか。

あらゆるモノを利用する、利用できるという考え方は、きわめて近代の人間らしいという気がします。

シシ神のモデルは?

モデルは神のつかいとしての鹿

シシ神(昼の姿)のモデルは、神の使い(神使)としての鹿だと考えられます。

特に鹿の場合は、「神鹿(しんろく)」と呼ばれますね。

鹿を神の使いとする伝説はたくさんありますが、一番有名なのは奈良の春日大社。

修学旅行で奈良公園の鹿を見に行った方は多いのではないでしょうか。

奈良においては、鹿は春日大社の神の使いとして、古くから保護されてきたのです。

室町時代以降には、春日大社の近くで鹿を殺した者を死罪とする法律があったほど。

現在、奈良にたくさんの鹿がいるのは、春日大社が原因なんですね。

夜のモデルはだいだらぼっち

 

シシ神の夜の姿・デイダラボッチのモデルは、日本各地で古来から伝承されている巨人の神様「だいだらぼっち」だと考えられます。

語感がほぼ一緒ですしね。

だいだらぼっちは、地方によって名前が少しづつ違うので、同じ名前といってもいいくらいでしょう。

ちなみに、漢字で書くと「大太発意」。

だいだらぼっちという神様は、日本各地で山を作ったり湖を作ったりした神様。

土を積み上げて富士山を作ったのもだいだらぼっちですし、富士山を作るために土を掘った場所は琵琶湖になっています。

ほかにも、日本各地に山を作ったり足跡が湖になったりしているのです。

「国つくりの神様」と呼ばれる所以ですね。

また、人間に見つからないように作業は夜のうちに行い、朝になると姿を消すという伝承もあります。

シシ神がデイダラボッチの姿になるのは夜の間だけなので、共通点がありますね。

 

まとめ

今回の記事では、シシ神が最後に死んでしまったのかについて、そしてシシ神のモデルになった神様について解説しました。

  • シシ神は首を落とされて一度死んだが、そもそも誕生と死を繰り返す存在なので、また蘇る可能性が高い
  • アシタカはシシ神を「生命そのもの」と表現したが、この考え方は日本古来の思想
  • シシ神の首には不老不死の力があるといわれているが、人間側が勝手に想像しただけ
  • シシ神のモデルは、昼は神鹿、夜はだいだらぼっち

シシ神は、もののけ姫に登場するキャラクターの中で、最も人知を超えた存在です。

はるかな過去の日本には、シシ神のような存在がたくさんいたのかもしれませんね。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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