「ゲド戦記」は、宮崎吾朗監督によるスタジオジブリの長編アニメ映画で、アーシュラ・K・ル=グウィンの「ゲド戦記」シリーズが原作です、
そんな「ゲド戦記」に登場するクモは物語の鍵を握る存在ですが、その正体や目的は謎に包まれています。
中性的な見た目と不気味な雰囲気を持ち、闇の力を操る魔法使いとして、主人公アレンやハイタカの前に立ちはだかります。
彼は一体何者なのか?
かつてハイタカとどのような過去があったのか?
本記事では、映画「ゲド戦記」のストーリーを踏まえながら、クモの正体や目的、ハイタカとの過去について考察していきます。
目次
ゲド戦記/クモの正体は男?
クモが操る魔法は、主に自分の体に、そして他人を服従させるために使われるものが多いのだとか🪄。このシーンで使う魔法は「呼び出しの術」という魔法で、物体の存在や実体を、光に代えて呼び出す魔法のようです✨ pic.twitter.com/r0zRp4CzK2
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クモの正体は男
ゲド戦記に登場するクモの正体は男です。
見た目は女性的で長い髪や女性的な外見、声優が女性(田中裕子)であることから、女性と誤解されることも多いクモ。
なぜ男だとわかったのか、下記で解説致します。
原作に基づいて男である
原作に基づいて男であるということが判明。
アースシーの世界では、魔法使いは男性しかなれないという明確なルールがあり、クモもその例外ではありません。
映画では中性的に描かれていますが、原作では完全に男性。
また、「ゲド戦記」の舞台であるアースシーは男性優位の社会構造を持ち、女性は魔法を学ぶことができず、「まじない師」にしかなれない設定が背景にありますね。
だが中性的な振る舞いは多い
クモは男性だと判明しましたが、中性的な振る舞いは多いですよね。
外見は長い髪や妖艶な雰囲気、化粧のような描写があり、女性的な印象。
行動や性格も、肉体的な行動よりも知識や策略を重視し、声も小さく穏やかで中性的なキャラクターとなっています。
中性的に描かれた理由
クモが中性的に描かれた理由は、「生と死」の均衡を崩した世界を象徴するため。
クモの曖昧な性別や外見は、その存在が持つ不気味さや空虚さを強調し、物語のテーマである「均衡の喪失」を視覚的に表現。
またハイタカの肉体的で行動的な性格と対比することも監督の意向でもあります。
当初、男性的な外見も考えられていましたが、ハイタカが肉体派で行動派のため、「知識だけで生きているクモは体を動かさず、陽にも当たらず、顔色も悪く、声が小さい中性的なキャラクターがふさわしい」と、監督は考えたそう。
そのため、キャラクター間の象徴的な対立を際立たせています。
ゲド戦記/クモの目的とハイタカとの過去
クモ「俺の邪魔をするな…俺は死など受け入れない……」
剣で片腕を切断されたクモの老化が一気に進むこのシーン。それまで保っていた美貌や若さは魔法で作られたものだったの。腕を切断すると同時にクモの魔法を断ち切ったため、クモは急速に衰え、邪念に捉われた醜い老人の本性があらわに…😌。 pic.twitter.com/A3boIjSMF7
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クモの目的:不死を手に入れること
クモの目的は不死を手に入れること。
クモは「死」を極度に恐れ、命そのものを超越した存在になりたいと願いました。
そのため、禁断の魔法を使い「生と死の均衡」を破り、生死両界を分かつ扉を開こうとし、不死を追求しました。
また、単に生き続けるだけでなく、永遠の若さと美しさを保ちながら世界を支配することをも目指していたクモ。
不死を得ることで自らを「両界の王」として位置付けたかったのです。
この執着心は彼の空虚な魂や存在の欠落を象徴しており、物語全体で「生と死の調和」というテーマを際立たせていますね。
ハイタカを排除して自らが大賢者になることも目的
クモのもう一つの目的は、ハイタカを排除して自らが大賢者になること。
クモは永遠の命を手に入れることに執着しており、その過程でハイタカを倒し、彼に代わって世界一の賢者として君臨することも目指していました。
それでは、なぜクモはそんなにハイタカを倒したかったのでしょうか。
クモはハイタカと因縁があった
アレン「父は立派な人だよ。だめなのはぼくの方さ。いつも不安で自信がないんだ。なのにときどき、自分ではおさえられないくらい凶暴になってしまう。自分の中にもう一人自分がいるみたいなんだ。」#ゲド戦記#金曜ロードショー pic.twitter.com/4Y6oSiongi
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クモはハイタカと因縁があったため、対立しています。
詳しくは、クモは過去に禁断の魔法を乱用して死者を操り、ハイタカと対立したということ。
その結果、ハイタカから黄泉の国へ連れて行かれるなどの屈辱を受けたため、復讐心を抱くようになり、彼を排除することが重要な目的となったのです。
目的達成のためにアレンを利用
クモは目的のためにアレンを様々な事で利用しました。
アレンが抱える不安や恐怖を増幅させ、彼の心の闇を支配。
アレンが持っている心の闇に漬け込んだのです。
これによりクモに操られる状態となり、ハイタカに剣を向けるよう仕向けられたアレン。
そして、クモはアレンの真の名「レバンネン」を知ることで彼を完全に支配し、刺客として利用しました。
これにより、ハイタカとの直接対決を避けつつ攻撃を試みたのです。
しかし、最終的にアレンは、ハイタカとテルーによって正気を取り戻し、自分自身の影と向き合うことで心の闇から解放されることになったので、良かったですよね。
テナーも誘拐した
クモはテナーをも誘拐してしまいます。
ハイタカに深い恨みを持っているため、テナーを人質に取ることでハイタカを自分の城に誘い込もうとしたクモ。
テナーはハイタカの昔からの知り合いであり、彼女を捕らえることでハイタカの精神的な支えを奪い、弱体化させる狙いがあったのです。
そして、アレンを利用してハイタカを混乱させ、その隙に魔法でハイタカの力を奪おうとしました。
この行動はクモ自身がハイタカを恐れていたことの裏返しでもあることは見てとれましたよね。
最終的にクモの目的は果たされなかった
クモ「こわい こわい…」#ゲド戦記#金曜ロードショー pic.twitter.com/KpA0oGeGrO
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最終的にはクモの目的は果たされませんでした。
願いは叶わず、クモは最終的に竜に変身したテルーの炎によって焼かれ、塔から湖へ墜落して死亡。
クモは永遠の命を求めてテルーに「命をくれ」と懇願しますが、テルーに拒絶されます。
その後、テルーが竜の姿となり放った炎に包まれ、全身が焼かれながら塔から落下し、命を失いました。
この結末は、クモが求めていた不死とは真逆の結果であり、生と死の均衡を乱した報いとして描かれていますね。
まとめ
宮崎吾朗監督作
スタジオジブリ作品
ゲド戦記🐉今夜9時原作は宮﨑駿監督も多大な影響を受けた世界的なファンタジー文学の傑作!スタジオジブリが贈る壮大な冒険ファンタジー pic.twitter.com/OK2VXjE0vt
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いかがでしたでしょうか。
「ゲド戦記/クモの正体は男?目的やハイタカとの過去についても」でした。
クモの正体は?
- クモの正体は男である
- 原作に基づいて男である
- だが中性的な振る舞いは多い
- 中性的に描かれた理由は、監督の意向だった
クモの目的とハイタカとの過去
- 目的は不死を手に入れることと、ハイタカを排除して自らが大賢者になること
- 目的達成のためにアレンを利用し、テルーも誘拐した
- 最終的に目的は果たされなかった
- クモはハイタカと因縁があった
最後まで読んでいただきありがとうございました!