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借りぐらしのアリエッティのわからないことを考察!手紙の内容や伝えたいことについても

借りぐらしのアリエッティ

2010年に公開されたジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」。

借りぐらしをしながら懸命に生きる小人たちと、心臓病の手術を控えた少年の交流を描いたファンタジーです。

ここで「借りぐらしのアリエッティ」を見てわからない・わかりにくいと感じるポイントを取り上げ考察します。

翔がアリエッティに送った2通目の手紙(メモ)の内容や、映画が伝えたいことについても考察します!

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「借りぐらしのアリエッティ」わからないことや謎を考察

なぜ翔は角砂糖を届けたのか?

アリエッティは初めての「借り」で、父親が確保した角砂糖を落としてしまいます。

それに気がついた翔は、後日「わすれもの」のメモを添えて角砂糖を床下の換気口の前に置きます。

なぜ翔は角砂糖をアリエッティに届けたのでしょうか?

アリエッティは「借り」のシーンを翔に見られたことで動揺し、角砂糖を落としてしまいます。

翔はおそらくアリエッティを驚かせたことを申し訳なく思い、角砂糖を届けたと考えられます。

またメッセージを添えて届ければ、アリエッティが喜ぶという気持ちもあったでしょう。

つまりは翔はやさしさから角砂糖をアリエッティに届けたと考えられます。

でも翔のやさしさがこれまでずっと保たれてきた人間と小人との生活の均衡を破ることになってしまいます。

翔はなぜアリエッティたちの家の場所がわかったのか?

映画の中盤、翔はアリエッティの家のキッチンを取り外し、ドールハウスのキッチンを取り付け、さらにソファもプレゼントします。

なぜ翔はアリエッティたちの家の場所がわかったのでしょうか?

これについては映画を観ても答えはわかりませんでした。

猫のニーアが床下の通気孔に前足を入れ、アリエッティを牽制しているところを見て、翔は小人の家のおおよその場所を知ったのかもしれません。

でも正確な位置を知ることはできなかったはず。

押入れの床下点検口を開けたら、偶然アリエッティの家を見つけたと解釈するしかないのかもしれません。

翔がアリエッティに「滅びゆく種族」と言った理由は?

翔はお別れを言いに来たアリエッティに「そのうち君だけになってしまうんだろうね」。

さらに「君たちは滅びゆく種族なんだよ」と、見ているこちらがドキッとする一言を言います。

小人が「滅びゆく種族」かどうかはその時点では根拠が希薄ですし、アリエッティに対する配慮も感じられないので、やや場違いな表現に感じられましたが、脚本を手掛けた丹羽圭子さんもこのセリフを入れることには苦労したようです。

 

なぜ翔はこんな残酷なことを言ったのでしょうか?

翔は生まれつき重い心臓病を抱えており、手術を受けても助かる保証はありません。

自分は長く生きられないという諦めの気持ちから、アリエッティに対して当てこすりの言葉が出たのかもしれません。

もし翔が心身とも健康な状態であれば、こんな残酷なことは言わなかったでしょう。

また自分が生まれつきの病気で死ぬ運命にあることに対する怒りも冷酷な言葉につながっていると考えられます。

2通目の手紙(メモ)に書かれていた内容は?

翔がアリエッティに送った1つ目の手紙(メモ)には「わすれもの」と記されていましたが、2通目の手紙にはなんと書かれていたのでしょうか?

作中では2通目の手紙の内容は明かされていないので、話の流れから想像するしかありません。

翔は大叔母からドールハウスのキッチンを見せられ説明を受けた時、何やら神妙な面持ちをしていましたが、そのあと花を添えて2通目の手紙を換気口の前に置きます。

 

その後翔はアリエッティの家の屋根を開け、それまで使っていた台所を外し、ドールハウスの台所を取り付けます。

またアリエッティが庭で本を読んでいる翔にお別れを言いに来た時、翔は「台所、気に入ってくれた」と言っています。

これらの流れから判断すると、「プレゼントがある」、またはもっと具体的に「ドールハウスのキッチンをプレゼントしたい」という内容が書かれていた可能性が考えられます。

 

翔が読んでいた本のタイトルは?

翔は大祖母宅で療養中、ベッドの上や庭で本を読んでいましたが、その本のタイトルを調べたところ、1911年にイギリスで初版が発行された小説「秘密の花園(The Secret Garden)」ということがわかりました。

100年以上前に発表された本ですが、新装版が発売されており、サイドリーダーとして英語の授業に採用している高校もあるとか。

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何度も映像化や舞台化もされており、日本でも原作小説をもとにNHKでアニメ作品「アニメひみつの花園」が1991~1992年に放送されたことがあるそうです。

家政婦のハルが小人を捕まえようとする理由は?

家政婦のハルはネズミ駆除業者を呼んでまで小人を捕まえようとしていましたが、その執念は凄まじいものがありましたね。

ハルは療養のためにやってきた翔の様子を見て、小人が姿を表したことに気がつき、捕獲を試みることにしたのだと思われます。

なぜハルは業者まで呼んで小人を捕まえようとしたのでしょうか?

ネズミ駆除業者に「殺しちゃだめ。捕まえてほしい」と言っていることから、駆除が目的ではないことがわかります。

おそらくハルは以前小人を見たことがあるのに、誰も信じてもらえなかったため、小人を生け捕りにして本当にいることを証明したかったのだと考えられます。

それにしても捕まったホミリーにとっては恐怖でしかなかったでしょうね。

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映画が伝えたいこと・テーマは?

私は「借りぐらしのアリエッティ」を見て2つのメッセージを感じました。

  • 「借りぐらし」こそ現代を生きる私たちには必要
  • 運命を受け入れて生きる

「借りぐらし」こそ現代を生きる私たちには必要

アニメ「借りぐらしのアリエッティ」公式サイトにこんな一文があります。

この作品のテーマのひとつである「借りぐらし」という造語は、現代の気分にとてもあっていると、鈴木プロデューサーが気に入って映画のタイトルの中にも使いました。

引用元:http://www.ghibli.jp/karigurashi/film_intro.html

地球に生きる動物や植物たちは境界線など持たず、お互いに関わり合う中で共存してきました。

人間もかつては他の動物や植物との関わりの中で、自然の恵みを借りながら生活してきました。

しかしいつしか人間はモノを所有することを始め、自然の恵みを借りるという感覚を失っていきます。

人間は本来自然に寄生して生きる存在なのだから、モノを所有などできるはずはない。

「借りぐらしのアリエッティ」は小人たちの「借りぐらし」を我々に見せることで、人間が本来あるべき姿・・・他の生物との境界を作らず、ともに生きることの大切さを伝えたかったのだと考えられます。

運命を受け入れて生きる

「借りぐらしにアリエッティ」は

  • 滅びゆく運命にありながら、工夫をしながら懸命に生きるアリエッティ
  • 生まれつき重い病気を抱え、死の恐怖と戦いながら生きる翔

が出会い、別れる物語です。

物語の最後にはアリエッティも翔も与えられたきびしい運命を受け入れつつ、生きる勇気や希望を見出していきます。

アリエッティは人間と関わったことで、住み慣れた家を出ていくことになりますが、それでも前を向いて新しい一歩を踏み出します。

翔は最初は生きることをあきらめていましたが、アリエッティが懸命に生きる姿を見て生きる勇気を持ちます。

2人とも絶望的な状況にありながら、前を向き歩き始めた姿を描くことで「運命を受け入れて生きる」ことを伝えたかったと考えられます。

 

まとめ

この記事では「借りぐらしのアリエッティ」のわからないこと・ひっかかりを感じたポイントについて考察しました。

  • 翔はやさしさや謝罪の気持ちからアリエッティに角砂糖を届けたと考えられる
  • 翔がアリエッティの家の場所がわかった理由は不明
  • 翔がアリエッティに「滅びゆく種族」と言ったのは長く生きられない諦めの気持ち、または運命に対する怒りのため
  • 翔の2通目の手紙には新しいキッチンをプレゼントするという内容が書かれていたと考えられる
  • 翔は「秘密の花園」という本を読んでいた
  • ハルはかつて自分が小人を見たことを証明するために業者を呼んでまで小人を捕まえようとしていた
  • 映画が伝えたいことは「借りぐらしこそ現代を生きる私たちには必要」「運命を受け入れて生きる」

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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