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タイタニックの音楽隊の演奏は実話?曲名や楽員は死亡したかについても

タイタニック

1997年公開のアメリカ映画「タイタニック」。

全世界での初動興行収入が18億4,000万ドルを突破した人気作品です。

タイタニックの沈没という史実と、豪華客船で出会った男女の純愛をうまく絡めた名作ですね。

個人的に「タイタニック」で最もグッとシーンは、沈みゆく船の甲板で最後まで演奏を続けた音楽隊の楽員たち。

音楽を聞いている方はいなかったと思われますが、それでも演奏するメンバーたちの心意気に感動した方は多いはず。

ところで音楽隊の演奏は実話なのでしょうか?

それとも映画の中だけのフィクション?

今回は映画「タイタニック」に登場する音楽隊を取り上げ、演奏は実話だったのかについて解説します。

音楽隊が最後に演奏した曲や、楽員は死亡したのかについてもまとめました。

 

タイタニック(映画)の音楽隊の演奏は実話?

沈没の直前まで演奏した音楽隊は存在した

さっそく結論ですが、大西洋に沈みゆくタイタニックの甲板で演奏を続けた音楽隊は実在します。

ローズとジャックの恋愛はフィクションですが、音楽隊については史実を元に描かれていたんですね。

映画の後半、氷山に接触したタイタニックのデッキに水が流れ込んできます。

船員たちは女性と子どもたちから優先的に救命ボートに乗せていこうとしますが、時間の経過とともに乗客たちがパニックになるのは明らか。

そんなとき、1人の楽員がヴァイオリンを弾き始めると他のメンバーが続きます。

 

迫り来る危機の中で、「ここまでだ」「無事を祈る」と一度は演奏を止めた楽員たちでしたが、その場に残った一人が演奏を始めると、解散したばかりの楽員が戻ってきて合奏を再開。

映画「タイタニック」の中で、最も心に残ったシーンの一つでした。

音楽隊のメンバーまとめ

タイタニックの処女航海で演奏していた音楽隊のメンバーは以下の通り。

  • ウォレス・ハートリー:バンドマスター、ヴァイオリニスト
  • ロジャー・マリー・ブリクー
  • ジョン・フレデリック・プレストン・クラーク:ベーシスト
  • パーシー・コーネリアス・テイラー:チェリスト
  • ジョージ・アレクサンドル・クリンズ:ヴァイオリニスト
  • W・セオドア・ロナルド・ブレイリー:ピアニスト
  • ジョック・ロウ・ヒューム:ヴァイオリニスト
  • ジョン・ウェズリー・ウッドワード:チェリスト

船が氷山に接触する事故の前まで、ウォレス・ハートリーがバンドマスターを務める音楽隊は、2つの場所に分かれて演奏していたとのこと。

事故が起こった後は、ハートリーの指示により船体後部に徐々に移動して演奏を続け、最後の瞬間まで止めることはなかったと伝えられています。

なぜ沈没の直前まで演奏を続けた?

ハートリーと楽員たちが演奏を続けたのは、パニックになる乗客たちを落ち着かせるため。

ですが、実際に音楽を聞いていた乗客はいなかったと思われます。

耳にしてはいたでしょうが、聞くだけの余裕はなかったでしょうし、音楽を聞いて落ち着く乗客もいなかったでしょう。

それでも避難する人たちが落ち着くようにと演奏を続けたのですから、バンドメンバーたちがいかに高いプロ意識を持っていたかがわかりますね。

 

音楽隊が最後に演奏した曲

最後に演奏したのは「主よ御許に近づかん」

バンドのメンバーが最後に演奏した曲は「主よ御許に近づかん(しゅよみもとにちかづかん、Nearer, my God, to Thee)」。

賛美歌の一つで、旋律はアメリカのローウェル・メイスンによって書き起こされた「ベサニー(Bethany)」を元にしているそうですよ。

日本ではアニメ「フランダースの犬」の最終回や、アニメ「赤毛のアン」のワンシーンで使われたことがあるとか。

キリスト教において神を称えるのが賛美歌ですが、葬送曲としても使われることがある「主よ御許に近づかん」。

やさしくも少し悲しげな旋律が「タイタニック」のシーンにとても合っていましたね。

死を覚悟したからこその選曲だと考えられる

「主よ御許に近づかん」を選曲したのは、死を覚悟したからだと考えられます。

音楽隊は船員ではないので、タイタニックに救命ボートがどのくらい載せられていたかは知らなかったと思われます。

 

ですが女性や子どもが優先してボートに乗せられる状況で、後回しにされる自分たちは助からないであろうことは悟ったはずですし、同時に多くの乗客が死ぬとも察知したはず。

自分の死期が近づいていることや、多くの乗客が天に召されると感じた楽員が咄嗟に選んだのが「主よ御許に近づかん」だったと思われます。

あのシーンを見るだけで涙が流れてきますよね。

音楽隊のメンバーは死亡した?

音楽隊の楽員は全員が死亡

残念ながら音楽隊の楽員たちは全員が死亡。

生還した二等船客の一人はそんなバンドメンバーについて、「船が静かに海に沈みゆく中で、一分一秒演奏を続けていたあの男たちよりも勇敢な者はいなかった」と証言しているそうです。

生存者の証言は、亡くなった楽員たちにとって何よりの追悼になったのではないでしょうか。

ウォレス・ハートリーのバイオリンは発見された

バンドマスターのウォレス・ハートリーの遺体は、タイタニックの沈没から約2週間後に引き上げられます。

遺体はイギリスに運ばれ、葬儀には1,000人が参列したとのこと。

ウォレスはヴァイオリンを収めたケースを自分の体に縛り付けていたとのこと。

それだけウォレスはヴァイオリンを大切にしていたということですね。

 

まとめ

  • タイタニックが沈没する直前に演奏していた音楽隊は実在する
  • メンバーはバンドマスターのウォレス・ハートリーを始めとする8人
  • パニックになる乗客たちを落ち着かせるために演奏をした
  • 最後に演奏した曲は「主よ御許に近づかん」という賛美歌
  • 音楽隊の8人は全員が死亡した

最後までご覧いただきありがとうございました!

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