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「ヴァニタスの手記」吸血鬼(ヴァンピール)とは?バベルやアストルマイトについても

ヴァニタスの手記

「ヴァニタスの手記」には人間と吸血鬼(ヴァンピール)が登場します。

メインキャラクターではヴァニタスが人間、ノエが吸血鬼ですね。

作品の中では人間と吸血鬼の協調と対立がいたるところで描かれています。

ところで吸血鬼はなぜ生まれたのでしょうか?

現在でも吸血鬼と人間は戦っているのでしょうか?

ここでは吸血鬼が生まれた背景や吸血鬼を取り巻く状況を解説します。

バベル(混沌)やアストルマイト(星碧石)についても解説します。

 

「ヴァニタスの手記」吸血鬼(ヴァンピール)とは何か混沌(バベル)から解説

吸血鬼が生まれた経緯や歴史、吸血鬼の現状を解説します。

吸血鬼が生まれた経緯

吸血鬼(ヴァンピール)とは混沌(バベル)の結果、新たに生まれた種族のこと。

混沌とは大規模な世界式への干渉実験の結果、事故が起き、さまざまな災厄を招いたことをいいます。

混沌(バベル)に起きたことで、世界式が書き換えられます。

混沌はあらゆる天変地異を人間界にもたらします。

やがて人々は、これまでに地球上になかったものが存在してることに気が付きます。

花、鉱石、そして牙と紅い目を持つ人ならざる者たち・・・。

こられはすべて世界式への干渉により、本来の構成式が書き換えられた存在でした。

新たな種族

吸血鬼とは、混沌(バベル)によって人間が持つ構成式が書き換えられた結果生まれた新たな人種。

つまり吸血鬼は元々は人間だったわけです。

ですが作中には吸血鬼の両親から生まれた吸血鬼や、ダンテのように吸血鬼と人間のハーフであるダムピール(混血)も登場します。

 

単行本5巻から登場するダプシェ家のクロエは、4歳の頃に吸血鬼として目覚めます。

おそらく混沌のせいで世界式そのものが不安定な状態となり、その影響で突然吸血鬼になったと考えられます。

混沌をさらに詳しく解説

混沌とは世界式への干渉実験の事故の結果もたらされた災厄と説明しましたが、実験事故についてさらに詳しく解説します。

人間の住むこちら側の世界と、こちら側の世界式が書き換えられた向こう側の世界が存在する、という世界式理論を提唱したパラケルススという錬金術師がいました。

 

パラケルススは、世界の構成式を自由に書き換えることが可能ならば、こちら側の人間の世界に存在する病気や苦しみを消し去り、人々を幸福にできるのでは、と考えます。

そして協力者を募り、研究を始め、世界式への大規模な干渉実験を実施。

しかし実験事故が起こり、意図しない形で人間や物質の構成式が書き換えられます。

こうして生まれたのが吸血鬼(ヴァンピール)です。

吸血鬼の能力

世界式に干渉・書き換えを行うことで、人間にはない特殊な能力を操ることができる吸血鬼もいます。

例えばルスヴン卿は黒い炎を操ることができますし、「血を暴く牙」であるノエは血を吸うことで、相手の過去の記憶をのぞき見ることができます。

他にも氷を操る能力を持つ吸血鬼もいますし、自分の肉体の強化をできる吸血鬼もいます。

かつては人間と対立

人間側は特殊な能力を持つ吸血鬼を恐れ、特に教会は吸血鬼を「神が創りし世界の理(ことわり)をねじ曲げる異端者」と定義。

人間による吸血鬼刈りが始まり、これにより戦争が起こります。

しかし18世紀初頭に和平が成立し休戦。

このとき和平の立役者となったのがルスヴン卿。

ルスヴンは人間側との話をまとめ、休戦に導いたいので、多くの人物から英雄とみなされています。

しかし現在でも教会側は吸血鬼を排除すべき対象と考え、狩人(シャスール)という先頭集団を組織し、吸血鬼と戦うことがあります。

吸血鬼は異世界(アルタス)へ

人間と吸血鬼の和平成立後、吸血鬼は異世界(アルタス)と呼ばれるもう一つの世界で暮らすことになります。

ルスヴンにより異世界の安全性が確認されたためです。

異世界とは混沌(バベル)により生まれたハグのような存在で、人間が住む世界と同じような光景が広がっています。

パリの裏側にもう一つのパリがあるイメージですね。

なお人間はアルタスのことを異界と呼んでいます。

ただし人間の世界にひっそりと暮らす吸血鬼も存在します。

人間を襲うことは禁止

休戦後、吸血鬼たちは人間を襲うことが禁じられます。

もし吸血鬼が人間を襲ったら、処刑人(ブロー)と呼ばれる吸血鬼に処分されることに。

処刑人は吸血鬼の首をはねて殺すことで処分します。

なおパリには吸血鬼の行動に目を光らせ、吸血界と人間界の均衡を保つことを女王陛下から命じられたパークス・オルロックという吸血鬼がいます。

人間の世界と異世界を隔てる境界

人間の世界と異世界(吸血鬼の世界)を隔てているの境界。

境界は作品の舞台となっているフランスだけではなく、世界各地に存在します。

境界を行き来できるのは吸血鬼だけですが、吸血鬼の手を触れることで人間も境界を行き来することが可能。

作中ではヴァニタスがノエの手を触り、人間の世界から異世界に行くシーンがあります。

吸血鬼は血を吸うのか?

吸血鬼は血を吸います(笑。

吸血の対象は人間と吸血鬼両方で、人間の血を吸う場合は事前の合意が必要。

戦時下では力を増すため、または受けた傷を癒やすために吸血行為が行われていました。

しかし現在では吸血行為は「血そのものを求める行為」ではなく、一種の嗜好品のようなもの。

タバコやアルコールのようになくても生きていけますが、好きな人にとっては何ものにも変えられない魅力的なものなのです。

だから吸血に依存する吸血鬼もいれば、一方で血を好まない吸血鬼もいます。

真命(しんめい)と呪持ちの吸血鬼

真命とは吸血鬼が持つ真の名前のことで、吸血鬼にとっては命そのもとといって過言ではありません。

この真命を何者かに奪われ、歪められてしまうと吸血鬼は我を失い、吸血衝動を抑えられなくなります。

この状態が呪持ち(のろいもち)で、作品冒頭ではアメリアが呪持ちになってしまいました。

ほとんどの呪持ちは自分の身に起きたことを蒼月の呪いだと思っていますが、実際にはシャルラタンによるものと考えられます。

 

真命を奪われた吸血鬼は元に戻ることはないと考えられていたため、呪持ちは処分の対象になります。

しかしヴァニタスが持つ「ヴァニタスの書」は歪められた真名に干渉。

呪いを排除して正常な状態に戻すことができます。

女王陛下の存在

吸血鬼の世界には女王陛下が存在します。

ただし女王はすでに死んでいる可能性が高いです。

単行本3巻13話で、ヴァニタスが女王陛下を侮辱する発言をしたときのルカ(ルキウス大公)の反応から、女王はすでに死んだと考えられるからです。

「ヴァニタスのカルテ」星碧石 (アストルマイト)とは何か解説

混沌(バベル)の結果、生まれたのは吸血鬼だけではありません。

星碧石 (アストルマイト)もバベルにより生まれたものの一つです。

アストルマイトは万能石

パラケルススの実験の失敗により起きたバベルは、吸血鬼だけでなく、星碧石 (アストルマイト)というこれまでになかった鉱物も生み出します。

星碧石は世界式を書き換えることで、己の性質を変化させることができます。

機械や飛空船などのエネルギー源として使われるなど、生活のさまざまな場面で多様な使われ方をするので、万能石と呼ばれることも。

 

なお「ヴァニタスの書」はアストルマイトに干渉することも可能。

ヴァニタスはパリの地下納骨堂(カタコンブ・ド・パリ)で教会の狩人たちに追われた際、自動人形を動かしているアストルマイトに干渉し、自動人形を暴走させ、狩人が追ってくるのを邪魔しました。

星碧石 (アストルマイト)の出現を見るだけでも、混沌(バベル)がいかに大きな影響を世界に与えたかがわかります。

まとめ

「ヴァニタスの書」に登場する吸血鬼についてまとめました。

  • 吸血鬼とは混沌(バベル)により生まれた牙と紅い目を持つ新たな種族
  • 混沌とは錬金術師パラケルススの実験の失敗や数々の天変地異の総称
  • 吸血鬼と人間はかつて戦争していたが、休戦し、吸血鬼は異界で生活するようになる
  • 真命が歪められると呪持ちの吸血鬼になるが、「ヴァニタスの書」で治療は可能
  • 吸血鬼の女王はすでに死んだと考えられる
  • 星碧石 (アストルマイト)とはバベルにより生まれた新たな鉱物のことで、エネルギー源などさまざまな使い道があるので、万能石とも呼ばれる

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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