映画「タイタニック」の終盤には、沈みゆく船内でベッドに横たわり、静かに抱き合う老夫婦が登場します。
逃げ惑う乗客たちが描かれる中、最期の時まで一緒にいようとする2人の姿が印象に残った方も多いのではないでしょうか。
実は、この老夫婦は映画のために作られた架空の人物ではありません。
モデルとなったのは、実際にタイタニック号に乗船していたイジドー・ストラウスと妻のアイダ・ストラウスです。
ただし、映画のように2人がベッドで抱き合ったまま最期を迎えたという記録が残っているわけではありません。
この記事では、映画「タイタニック」に登場する老夫婦は誰なのか、2人は本当に実在したのか、さらに映画で描かれた最期と史実との違いについて解説します。
タイタニック(映画)ベッドで抱き合う老夫婦は誰?
今も洋画歴代1位の興行収入を誇る
歴史的大ヒットを放送青年ジャックと上流階級の娘ローズ
全く異なる境遇の二人が出会い
惹かれ合っていく物語豪華客船で描かれる
究極の純愛と命のドラマです🗓️9月4日(金)夜9時
🗓️9月11日(金)夜9時
『タイタニック』#金曜ロードショーhttps://t.co/2aJ01mG6Lp pic.twitter.com/QabYAN4hz1— 日テレ (@nittele_ntv) August 13, 2026
映画「タイタニック」でベッドに横たわって抱き合っている老夫婦は、イジドー・ストラウスとアイダ・ストラウス夫妻です。
老夫婦はイジドー・ストラウスとアイダ・ストラウス
映画の中で名前が大きく取り上げられるわけではないため、ジャックやローズのように人物名を覚えている人は少ないかもしれません。
しかし、2人は架空の登場人物ではなく、実際に1912年4月にタイタニック号に乗っていた夫婦をモデルにしています。
夫のイジドー・ストラウスは1845年生まれ、妻のアイダ・ストラウスは1849年生まれです。
タイタニック号に乗船した当時、イジドーは67歳、アイダは63歳でした。
2人は1871年に結婚しており、タイタニック号の事故が起きた1912年には、結婚から40年以上が経っていました。
タイタニック号では一等船客として乗船し、イジドーの従者ジョン・ファージングと、アイダのメイドであるエレン・バードも同行していました。
映画の終盤では、大量の海水が船内へ流れ込んでくる中、イジドーとアイダをモデルとした老夫婦がベッドの上で抱き合っています。
セリフのない短い場面ですが、パニックに陥る人々とは対照的に、静かに最期を迎えようとする姿が描かれています。
老夫婦を演じた俳優は誰?
イジドー・ストラウスを演じたのは、アメリカの俳優ルー・パルターです。
妻のアイダ・ストラウスを演じたのは、女優のエルザ・レイヴンです。
2人とも出演時間はわずかですが、映画「タイタニック」を見た人の記憶に残る重要な場面を演じました。
なお、映画ではストラウス夫妻が救命ボートを前にする場面も撮影されていました。
そこでは、イジドーが妻に救命ボートへ乗るよう勧めますが、アイダは夫を残して逃げることを拒みます。
この場面は劇場公開版ではカットされましたが、実際のストラウス夫妻に起きた出来事をより直接的に描いたシーンでした。
タイタニック(映画)の老夫婦は実在した?
【タイタニックの実話】
150人のエキストラは
実際の乗客の名と背景を使っている例えば浸水する中
ベッドの上で2人抱き合って
死を待つ老夫婦も実在した。
「一緒に生きたのだから
死ぬのも一緒」という言葉を
残して逝ったそうだ pic.twitter.com/hBCSGQl4Vl— ミーハーな映画好き (@mihaaa_eigasuki) September 14, 2016
イジドー・ストラウスとアイダ・ストラウスは、実在した夫婦です。
さらに、妻が自分だけ救命ボートに乗ることを拒否し、夫とタイタニック号に残ったという話も史実に基づいています。
映画は2人の最期をそのまま再現したわけではありませんが、夫婦が最後まで離れなかったこと自体は実際の出来事でした。
イジドー・ストラウスはメイシーズの共同経営者
イジドー・ストラウスは、アメリカの有名百貨店メイシーズの共同経営者として知られる実業家でした。
兄弟とともに事業を拡大し、ニューヨークを代表する実業家の一人となっています。
タイタニック号では一等船客でした。
映画「タイタニック」でも、ジャックが一等客の晩餐会に招かれる場面で、ローズがイジドーとアイダについて紹介しています。
つまり、終盤で突然登場した老夫婦というわけではなく、前半にもストラウス夫妻は登場していたのです。
実在した一等船客を映画の中に登場させることで、架空の主人公であるジャックとローズの物語に史実が組み合わされています。
妻アイダは救命ボートに乗ることを拒んだ
タイタニック号が沈没することが明らかになると、女性や子供を中心に救命ボートへの避難が始まりました。
アイダにも救命ボートに乗る機会がありました。
しかし、彼女は夫のイジドーを残して自分だけ助かることを拒否します。
一方、イジドーについては、年齢を理由に救命ボートに乗ることを周囲から勧められたものの、ほかの男性より先に自分が乗ることを拒んだという証言が残されています。
アイダのメイドだったエレン・バードは救命ボート8号に乗って生還しました。
しかし、イジドーとアイダは船に残り、2人ともタイタニック号の沈没によって命を落としています。
夫と一緒に残ることを選んだのは実話?
アイダが夫と一緒に残ることを選んだ話には、生存者による証言があります。
アイダは夫と長い年月を共にしてきたことを理由に、夫を置いていくことを拒んだと伝えられています。
映画では、この夫婦のやり取りを描いた場面が撮影されました。
ところが完成した映画ではその場面がカットされ、代わりに強く印象に残るのが、終盤のベッドで抱き合っている姿です。
そのため劇場公開版だけを見ると、「あの老夫婦は誰なのだろう?」と思う人がいても不思議ではありません。
背景を知ると、なぜ2人が最後まで一緒にいる姿として描かれたのかが分かります。
タイタニック(映画)の老夫婦がベッドで抱き合うシーンは実話?
来週の金ローのタイタニックに登場するこの老夫婦のモデル、ストラウス夫妻は実在の夫婦でニューヨークに記念碑もありそこには「大海原にも決して沈まぬ愛がある」と刻まれている
その他にもあの映画にはモデルとなった実在の人物達が大勢いる pic.twitter.com/5Zc0Ylleac— ふじわら りゅうすけ♃ (@makochanlove_DW) April 30, 2021
ストラウス夫妻が実在したことや、アイダが夫と離れることを拒んだことは史実に基づいています。
しかし、ここで注意したいのが「ベッドで抱き合う場面」です。
この場面まで実話だったと考えるのは正確ではありません。
実際の2人の最期は映画とは異なる
映画「タイタニック」では、船室に大量の水が流れ込む中、2人がベッドの上で抱き合っています。
しかし、実際のストラウス夫妻が船室へ戻り、ベッドに横たわって最期を迎えたという確かな記録はありません。
ストラウス家の歴史を研究・保存するStraus Historical Societyも、映画で2人が船室にいる描写は史実とは異なるとしています。
生存者の証言などから、2人は救命ボートへの乗船を断った後も甲板にいたとされています。
また、沈没後にイジドーの遺体は収容されましたが、アイダの遺体は発見されませんでした。
したがって、「ベッドで抱き合ったまま2人とも亡くなった」という部分については、映画独自の描写と考えるのが適切です。
映画ではなぜベッドで抱き合う姿が描かれた?
ジェームズ・キャメロン監督はタイタニック号について綿密な調査を行い、多くの実在人物を作品に登場させています。
その一方で、映画として表現するため、史実とは異なる演出も加えています。
ストラウス夫妻のベッドの場面も、その一つです。
実際にアイダが夫を残して逃げることを拒否したというエピソードを、説明的なセリフではなく、短い映像だけで観客に伝えられる場面になっています。
2人がどのような夫婦だったのかを知らなくても、「この夫婦は最期まで離れないことを選んだ」と感じられる演出です。
実際の最期とは異なるものの、長年連れ添ったストラウス夫妻の関係を象徴するシーンとして描かれたと考えられます。
まとめ|タイタニック(映画)の老夫婦は実在したストラウス夫妻
やっぱりタイタニックは一度映画館で観てみたい!!!
最初に観た小6のあの日。
映画の内容に感動しつつも本編では涙は流れなかったのにエンドロールの歌で何故か涙😢
エンドロールで泣いたのは初めての経験。大好きな作品✨
映画関係者の皆さん!お願いします❗️
#タイタニックをもう一度映画館で pic.twitter.com/gnjT1LxFRh— John🕺Koya (@john59pen) August 22, 2020
映画「タイタニック」に登場する老夫婦についてまとめました。
- ベッドで抱き合う老夫婦はイジドー・ストラウスとアイダ・ストラウス
- 2人はタイタニック号に乗船していた実在の夫婦
- イジドーは百貨店メイシーズの共同経営者だった
- アイダが夫を残して救命ボートに乗ることを拒否したのは史実に基づいている
- 2人がベッドで抱き合って最期を迎えたという描写は映画上の演出
- イジドーの遺体は収容されたが、アイダの遺体は発見されていない
ほんの短い登場ながら、強い印象を残すストラウス夫妻。
2人が実在し、実際に最後まで離れないことを選んだ夫婦だったと知ってから映画を見ると、ベッドで抱き合うシーンの見え方も変わってくるのではないでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました!
