「無能なナナ」の主人公・柊ナナ(ひいらぎなな)。
能力者たちが隔離された孤島に送り込まれ、ナナオのクラスに転入したナナは「人類の敵」と言われる能力者たちを次々と殺害し、委員会の期待に応えていきます。
そんなナナですが、犬飼ミチルと触れ合う中で人間らしさを取り戻し、話が進むにつれて徐々に変わっていきます。
この記事では
- 柊ナナの正体・能力
- ナナの裏切りや目的
- ナナと犬飼ミチルとの関係
についてまとめました。
なおこの記事にはネタバレがあります。
目次
「無能なナナ」柊ナナの正体や能力を解説
柊ナナの正体
本作品の主人公・柊ナナは、孤島にある学園に転校してきたごく普通のかわいい女子生徒。
基本的にいつもニコニコ、人当たりも柔らかく、礼儀正しいナナですが、実は「委員会」と呼ばれる日本国家の機密組織から任務を与えられて孤島にやってきました。
その任務とは能力者である少年少女たちを抹殺すること。
政府機関である「委員会」と呼ばれる組織は、能力を持った若者たちこそが人類を滅ぼす「人類の敵」と考えており、ナナは能力者をせん滅するために孤島の学園に送り込まれました。
ナナは「人類の敵」を殺すための訓練を受けた暗殺者なのです。
柊ナナの能力
引用元:「無能なナナ」1巻
ナナは転校してきた時、クラスメートに「人の心が読める」と自己紹介していますが、これは真っ赤なウソ!
ナナは一切の異能力を持たない「無能力者」です。
孤島の学園にいる能力者たちが「不老不死」「ヒーリング」「氷使い」「時間遡行」など、異次元の能力を持っているのとは対照的です。
ただし訓練を受けているナナは野草から毒を作り出したり、上手にウソを付いて相手を出し抜いたり。
また相手の身なりや身体を見ただけで過去や現在の境遇を言い当てるなどの能力を身に着けています。
これらの能力をフルに活用することで、ナナは人類の敵である「能力者」を秘密裏に殺害していきます。
柊ナナの過去を解説
引用元:「無能なナナ」4巻
ナナの正体を語るうえで欠かせないのは両親が殺害された過去です。
ナナは幼少期に両親を「能力者」に殺されていますが、警察の事情聴取で警察官が「犯人は子供部屋の窓から家に侵入した」と、ナナの前で話してしまいます。
これによりナナは「両親が殺されたのは自分に責任がある」と感じ、強い心的外傷を受けてしまいます。
ただ犯人がナナの部屋以外から侵入したことを示唆する描写もあり、事件の真相についてははっきりしていません。
それでも両親が殺され「能力者」を憎むようになったことがナナの現在に大きく影響していることは間違いありません。
なおナナの父親は能力者関連の庶務を扱う省庁に勤務する役人、母親は幼稚園の先生だったことが作中で明らかになっています。
追記:ナナの両親を殺したのは鶴岡であることが判明
引用元:「無能なナナ」7巻
単行本7巻47話で、ナナの両親と三島コハルの両親を殺したのは鶴岡であることがわかりました!
ナナの父親は三島コハルの父親と手を組み、委員会の存在や島で行われている殺戮行為を暴露しようと画策します。
それを知った鶴岡は残忍な方法でナナの両親やコハルの父親を殺害
これによりナナの心は壊れてしまいます。
鶴岡はそんなナナを自分の思うように教育(洗脳?)し、島に派遣。
ナナに何人もの能力者を殺害させます。
つまりナナは鶴岡に利用されていたんですね。
これにより上司と部下だった鶴岡とナナの関係は、敵対する関係になったことになります。
柊ナナの裏切りや目的を解説
引用元:「無能なナナ」
ナナの裏切りを解説
「能力者」を抹殺するために孤島に送り込まれたナナは、中島ナナオ、郡セイヤ、渋沢ヨウヘイ、葉多平ツネキチなど「能力者」を次々と殺害していきます。
学園に転校してきたばかりのナナは「能力者」を殺すことを正しいと考え、自分の任務に疑問を持つことはまったくありませんでした。
しかし仲よくなった犬飼ミチルが死んだことで、すべての「能力者」を差別なく殺すことに疑問を持ち始めます。
「能力者」の中にもミチルのようにまっとうで話の通じる人間もいると感じたからです。
ナナは「もう誰の言いなりにもならない」と決意し、自分を育てた鶴岡に意見をぶつけますが、鶴岡から逆に「一週間以内に一人殺せ」と脅されて、従わざるを得ない状況に追い込まれます。
上司にあたる鶴岡は常にナナの上を行っており、ナナにとっては逆らうことができない存在です。
それでもナナは以前とは違い鶴岡のやり方に疑問を感じているので、今後は鶴岡を裏切ることが十分に考えられます。
ナナの目的を考察
引用元:「無能なナナ」4巻
ナナは「能力者」を殺す目的で孤島の学園に送り込まれた暗殺者ですが、ナナ自身にも達成したい目的があるように感じられます。
その目的とは、なぜ自分の両親が「能力者」に殺されなければならなかったのかを知ること。
ナナの父親が「能力者」関係の公務を扱う役人だったことは前に書きましたが、ナナの父親の同僚で親交もあった三島コハルの父親も変な死に方をしています。
「能力者」関係の公務に就いていた人間がおかしな死に方をしていることに疑問を持ったナナは、その謎を解明する目的で行動しているのではないか、と考えられます。
柊ナナと犬飼ミチルの関係を解説
引用元:「無能なナナ」2巻
ここからは柊ナナと犬飼ミチルとの関係についてまとめました。
犬飼ミチルとは?
犬飼ミチルはナナが転校したクラスに所属する女子生徒。
友だちと思っていた女子からいじめを受けるなど、少し鈍いところはありますが、性格は穏やかで素直。
心を許した子には何でもしゃべるので、ナナは「まさしく犬だな」と感じており、殺すのは問題ない相手と考えていたようです。
なおミチルの能力はケガを舌でなめることで即座に治すことができる「ヒーリング」。
犬など動物のケガも治すこともできるほか、自分の体のケガも治すことができます。
ナナは持ち前の洞察力や口のうまさでミチルを利用し、学校にリーダーに就任します。
ミチルを信頼できる友人と考え始めるナナ
引用元:「無能なナナ」4巻
ナナはミチルを「能力者」として警戒しつつも親しくなると、自分の両親が「人類の敵」に殺されたことを話しましす。
するとミチルは連日浮かない表情で何かを考え込むようになります。
ナナは両親の死の責任がないことを証明するために、ミチルは毎日浮かない表情をして知恵を絞っていたのでした。
またナナはミチルの日記を盗み見た際、ミチルがナナを友だちと認め、喜ばそうとしていたことを知ります。
このような経緯を経てナナは「能力者」であるミチルと本物の友だちになっていきます。
ナナとミチルの結末
引用元:「無能なナナ」4巻
真の友達になったナナとミチルですが、その関係が長く続くことはありませんでした。
ミチルが同じクラスの変質者・鶴見川レンタロウに攻撃されたところを助けたナナは、瀕死の重傷を負います。
ミチルはナナの命を救うために「ヒーリング」の能力で治療をしますが、その代償として命を落としてしまいます。
ナナは上司の鶴岡がミチルの命を救ってくれることを信じていましたが、それは叶えられることはありませんでした。
この経験を経たナナは、すべての「能力者」を差別なく殺すことに疑問を持ち始めるのでした。
まとめ
この記事では「無能のナナ」の主人公・柊ナナについてまとめました。
- ナナは「能力者」を殺すために孤島に送り込まれた
- ナナは異能力を持っていない無能力者だが、「能力者」を倒すために教育を受けている
- ナナは小さい時に両親を「能力者」に殺されたため、憎しみを持っている
- ナナはすべての「能力者」を殺すことに疑問を持ち始め、任務を与えた鶴岡を裏切ろうとするが、反対に裏切られない状況に追い込まれる
- ナナは自分の両親が殺された本当の理由を知ることが目的だと考えられる
- ナナは「能力者」であるミチルと真の友人になるが、ミチルは瀕死の重傷を負ったナナを助けるために命を落としてしまう
またナナの両親を殺したのは鶴岡であることも追記しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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