2010年公開の「ツーリスト」はアンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップの共演で話題になった映画ですね。
いまさらながらに見ましたが、よくできたストーリーですね。
アンジェリーナ・ジョリーの美しさやベネチアの街の風景と合わせて楽しむことができました。
さて「ツーリスト」でおそらく観客が最も気になるのは、いつエリーズがフランクがピアースと気が付いたか?です。
ここではこの点について考察していきます。
目次
ツーリスト(映画)でエリーズがフランク=ピアースといつ気づいたか考察
エリーズがいつフランクがピアースと気が付いたか?
考えられるタイミングをいくつか挙げて、ひとつずつ考察していきます。
出会ったときから気が付いていた
リヨン発ベネチア行きの電車の中でエリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)がフランク(ジョニー・デップ)に会ったときから、フランクがピアースだと気づいていたという説です。
エリーズがパリのカフェで受け取った手紙にベネチア行きの電車に乗り「僕の体つきに似た男を選べ」と書いてありました。
手紙にある通り電車に乗ったエリーズは、車内の乗客をよく観察しながらピアースに似た体つきの男を探します。
そしてフランクの正面の席に座り会話を始めるのですが、その時点でピアースだと気が付いていたのではということです。
ピアースはもともとヘビースモーカーです。
電子タバコを吸う姿を見て、すでにエリーズはピアースだと気が付いていたかもしれないということです。
個人的には、エリーズが最初からフランクがピアースと気が付いたという説は弱いと感じます。
フランクがピアースだと確信できるものは、この時点でなかったからです。
ベネチアのホテルで気が付いた
フランクはエリーズに誘われるままにベネチアのホテルのスイートに夫婦として泊まることになるのですが、このときエリーズがフランクの正体に気付いた、という説です。
ホテルのレストランでフランクはエリーズの彼について尋ねるシーンがありました。
「君の彼って?」「私の大切な人だった」「だった?彼もここへ?どんな男?」「今まであった誰とも違う人よ」
これらの会話を通して、エリーゼの心の中にフランクがピアースではないかという疑問が芽生え始めたのでは、と私は感じました。
そして部屋に戻りエリーズはフランクにキスをしますが、エリーズはすぐに「今日は長い一日だった」といって自分の部屋に戻り、フランクを別の部屋のソファに眠らせようとします。
この場面のエリーズの行動には2つの解釈が考えられます。
- フランクがピアースだと気が付き始めているが、まだ確信が持てないので別の部屋で寝ることにした
- フランクが自分がピアースだと打ち明けないことに腹を立てて、別の部屋で寝ることにした
2であればすでにフランク=ピアースだと確信していますね。
この場面をどう解釈するかはむずかしいですが、この時点でエリーズはフランク=ピアースということにうすうす感づいている、ただまた確信が持ててはいない、と解釈しました。
舞踏会にフランクが現れたとき、彼がピアースであることを確信した
フランクと別れた日の夜、エリーズは舞踏会が出席するとそこにはフランクの姿がありました。
私はここでエリーズはフランクがピアースであるとはっきり確信したのでは、と推測します。
フランクはエリーズに届いた舞踏会の招待状を見ていません。またエリーズはフランクに舞踏会に出席することも話していません。
それなのに舞踏会にフランクが現れたということは、フランクはエリーズが出席することをすでに知っていたということになります。
エリーズはその日の日中、船でフランクを空港まで送り「次の世で会いましょう。バッグを忘れずに帰国して。気をつけて」と別れを言います。
このときエリーズの中には、フランクがピアースであれば必ず今晩の舞踏会にやってくる、という気持ちがあったのではないでしょうか。
そして舞踏会にフランクが現れたことで、エリーズはフランク=ピアースであると気が付いたということです。
ここで結論ですが、私はエリーズはホテルに泊まった時からフランクがピアースであるとなんとなく気づいていたが、舞踏会でフランク=ピアースだとはっきりと確信した、と考えています。
金庫を開けるシーンで気が付いた
映画の最後にフランクが金庫のかぎを開けるのを見て、エリーズはフランクがピアースであると気が付いたと考えている方が一番多いようです。
映画の口コミサイトやYahoo!知恵袋を見てもそう感じている人が多いようですね。
フランクは金庫の暗証番号を知っていたので、そこでようやくエリーズはフランクの正体に気が付いたという解釈です。
でも私はそうではないと思っています。理由は2つあります。
1つ目はエリーズがショーに金庫を開けるよう脅され、そこにフランクが現れた際、エリーズは「アレクサンダーは英国人で、その人はアメリカ人よ」「彼はアレクサンダー(・ピアース)じゃない。ツーリストよ」と、フランクをかばう発言をしていることです。
これはエリーズがフランクのことを単なるツーリストと思って言っているのではなく、フランクをかばおうとして言っているように感じました。
2つ目の理由はフランクが金庫のかぎを開けたとき、エリーゼはまったく驚いた表情をしていないことです。
すでにフランクがピアースであることを確信していたからです。
以上2つの理由により金庫のかぎを開けたとき、エリーズがピアースの正体がわかったというのは違うと私は考えています。
まとめ
- エリーズがフランク=ピアースだと確信したのは舞踏会
ただしこれは一個人の考察です。参考にしていただければうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!