映画「君の名は」の後半、ティアマト彗星から分かれた隕石が糸守町に接近。
このままでは多くの犠牲者を出してしまいます。
そこで宮水三葉はテッシーやサヤちんと協力して、住民たちを避難させようとしますが、うまくいきません。
しかし糸守町の避難訓練が行われたことで、犠牲者を出すことはありませんでした。
でも2013年10月4日は秋祭りが実施されており、避難訓練の予定はありませんでした。
一体どういうことなのでしょう?
この記事では、避難訓練が行われた理由を解説します。
また三葉が町長である父親を説得できた理由についてあわせて解説します!
目次
「君の名は」避難訓練はなぜ行われた?
新海さんのリチャード・ジュエルのツイートを見て思ったけど…
君の名は。ってリアルだとこうなってたのでは👇
「あんなタイミングよく避難訓練してて死傷者が出なかったなんておかしい。
本当は隕石落下を知ってたんじゃないか?
もしかしたら町長が仕組んだ自作自演だったんじゃないか?」 pic.twitter.com/GuGsFjqFbn— EL-エル- (@Don_F_K) January 24, 2020
2013年10月4日、糸守町では秋祭りが行われていたのに、なぜ避難訓練が実施されることになったのでしょう?
避難訓練が行われた理由や経緯を解説します。
避難訓練ではなく町長から避難指示が出された
秋祭りの日、糸守町では避難訓練は行われませんでした!
三葉の父親であり、糸守町町長の宮水俊樹が、秋祭りの最中に住民に避難指示を出したのです。
一葉や四葉から話を聞き、三葉の行動を見たことで、町長は自分のするべきことを理解。
そして、町民を安全な場所に避難させたのです。
避難訓練は単なる口実
隕石落下のニュースはメディアで大々的に取り上げられます。
その日、糸守町では避難訓練があったため、住民たちは奇跡的に無事だったことも合わせて報道されます。
隕石落下の日に偶然にも避難訓練があるなんて、通常では考えられません。
メディアでは様々な噂がささやかれますが、実は避難訓練は単なる口実。
「三葉の予言に従い、住民たちを避難させた」などと発表するわけにはいきませんからね。
そもそもそんな話は誰も信じないでしょうし、もし発表したら三葉に取材が殺到して、大変なことになってしまいますよね(笑。
500人以上の命が救われる
糸守町に隕石が落下すれば、500人以上が犠牲になるはずでした。
事実、糸守を訪れた瀧は、近隣の図書館で隕石落下により糸守町が突然消えたこと。
また三葉や四葉、おばあちゃんを含む町民500人以上が死亡したことを、確認しています。
しかし瀧が口噛み酒を飲んだことで、最後の入れ替わりが起きます。
そして三葉の父親が避難指示を出したことで、住民たちは糸守高校に避難。
こうして500人以上の命が救われるのでした。
三葉が父親・俊樹を説得できた理由
新海誠監督⭐最新作公開記念#君の名は。🌸金曜よる9時
社会現象を巻き起こした空前の大ヒット作‼️#神木隆之介 #上白石萌音 #すずめの戸締まり pic.twitter.com/3qZYzDnSOR
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) October 24, 2022
三葉の中に入った瀧は、町長室で父親に町民たちを避難させるよう依頼しますが、父親は「戯れ言」「妄言」と、三葉の依頼を一蹴。
でも三葉本人が町役場に行くと、父親は避難指示を出し、隕石落下から住民たちを守ります。
実はこのような結果になったのには、俊樹の過去が深く関係しています。
ここでは宮水俊樹の過去に触れたうえで、三葉が俊樹を説得できた理由を解説します。
父親・俊樹と宮水家の関わり
民俗学者だった溝口俊樹は、仕事で糸守町を訪れた際、宮水神社の宮水二葉に出会います。
その後、しばしば糸守町を訪問するようになった俊樹は二葉と恋愛。
そして民俗学者の道を捨てた俊樹は宮水家に婿入り。
神職に付き、2人の娘をもうけます。
これまでの仕事を捨てて、神社に婿入りするのですから、俊樹はよほど二葉のことが好きだったのでしょうね。
二葉が死んだことで俊樹は宮水家を出る
君の名は。の宮水三葉の父親宮水俊樹は、最愛の妻である宮水二葉が難病にかかった際、「運命だ。受け入れるべきだ。」とする宮水神社と糸守の宗教観によって治療を拒み、亡くしてしまう。俊樹は「私が愛したのは二葉だ!宮水神社じゃない!」その宗教観を変えるべく町を作り変えようと町長になる。 pic.twitter.com/madbm534jP
— お湯の水割り (@Oyuno_Mizuwari) December 21, 2020
家族とともに幸せな日々を送っていた俊樹。
ですが、宮水神社と宮水家が糸守町に持っている影響力や、二葉を神格化する空気に違和感を感じるようになります。
やがて二葉が病気に。
現代医学をもってすれば治癒は可能な病でしたが、二葉は西洋医学での治療を拒否し、運命に身を任せるように死んでいきます。
すると俊樹の中にあった違和感は憎しみへと変わり、一葉との仲も最悪なものに。
そして俊樹は一葉に勘当される形で、神職を捨てて宮水家を去るのでした。
宮水神社や糸守町の在り方を変えるために町長に
僕の好きな新海誠作品のキャラクター紹介始めます
「74日目」 君の名は 宮水一葉
三葉、四葉の祖母。
宮水神社の宮司。
早くに娘の二葉をなくして、婿養子の俊樹が家を出てからは孫と一緒に生活してる。宮水の歴史を語り継いでいる。#君の名は#アニメ好きと繋がりたい pic.twitter.com/wlhMO9SyA2
— 石原アポストロフィー(相方募集中) (@WAHAHA794) September 15, 2020
宮水家を出た俊樹は、町長選に立候補して当選。
町長になったのは、二葉の死までも神格化しようとする糸守町や宮水神社の在り方を変えるためでした。
俊樹は宮水神社や宮水家、さらには宮水家を信仰する宮水の人たちを憎悪していました。
三葉と俊樹の関係も悪化
やがて三葉が成長して、死んだ二葉そっくりになると、俊樹は三葉のことを直視できなくなります。
こうして三葉と俊樹の関係も悪化。
三葉も、勘当される形で家を出た父親に複雑な気持ちを抱いていました。
こうした背景もあり、最初に三葉(中身は瀧)が町長室に行った時には、俊樹は三葉の依頼を一蹴したのです。
なお三葉(中身は瀧)が町長室を訪れた際、俊樹は三葉が別人であることを見抜いています。
そのため俊樹も入れ替わりを経験したことがあるのではないか、と推測することができます。
ではなぜ三葉は父親・俊樹のことを説得して、町民を避難させることに成功したのでしょう?
三葉はなぜ父親・俊樹を説得できた?
結論を書くと、三葉が父親の俊樹を説得したのではなく、俊樹自らが自分の役割を理解したので、住民に避難命令を出したのです。
三葉本人が町役場にいったとき、町長室には一葉と四葉がいましたね。
一葉は俊樹に、三葉の異常ともいえる行動や、間もなく隕石が落下するという話を聞かせます。
やがてティアマト彗星が割れた様子を見た俊樹は、民俗学者だった時に聞いた「竜と織物」という宮水神社の伝承を思い出します。
- 竜:落下する隕石
- 織物:組紐
伝承によると、竜は織物に絡めとられるとのこと。
この世のすべてはあるべきところに収まる
また俊樹は「この世のすべてはあるべきところに収まるんやよ」という二葉の言葉も思い出します。
そこに三葉がやってくると、俊樹は自分が町長になったことさえも「あるべきところに収まった」ことであると理解。
俊樹の周囲で起こっていたことは、すべて隕石の落下から糸守町や宮水神社を守るためのものだったのです。
そして俊樹は、避難命令という名目で住民たちを避難させます。
繰り返しますが、三葉が父親を説得したのではなく、父親自らが自分の役割を理解して、住民たちを避難させたのです。
まとめ
「君の名は。」another side~読み終わった…。
いや~良かった。
四葉の話も良かったけど、三葉の両親の話の読みごたえったら…最後の父親のくだりが素晴らしすぎる…そら信じますわ。もう一度映画観たくなるよこれ pic.twitter.com/mH3b4X09nT
— ミサキ (@misakiretriever) October 12, 2016
秋祭りの日に避難訓練が行われた理由は
- 本当は避難訓練ではなく、町長から避難指示が出された
- メディア向けの口実として、避難訓練と発表した
三葉が父親を説得できた理由は
- 三葉が説得したのではなく、俊樹自らが自分の役割を理解し、住民に避難指示を出した
- 俊樹が町長になったのも、二葉が言う「あるべきところに収まった」ことだった
避難訓練が行われた経緯は映画では詳しく描かれていませんが、「小説:君の名は。 Another Side: Earthbound」に詳細が描かれています。
ぜひ読んでみてくださいね!
最後まで読んでいただきありがとうございました!