ここでは「約ネバ」に登場する「あの方」を取り上げます。
「約ネバ」はすでに完結し単行本もすべて発売されていますが、「あの方」の正体は未だにはっきりしません。
そこでここでは「あの方」の正体を考察します。
またエマが「あの方」と結び直した約束の内容とごほうびについてもまとめました。
目次
「約ネバ」鬼の頂点に君臨するあの方の正体とは?
ガラスに映るあの方の写真撮りたいからもう一回約ネバ展に行くかな………w pic.twitter.com/kQaiJpKBeV
— 🍒やまと🦅 (@neoyamataso) December 16, 2020
「あの方」とはどんな存在か
作品中に登場する「あの方」とはすべての鬼の頂点に君臨する存在とされています。
「約ネバ」の鬼の社会には以下のような階級があり、女王レグラヴァリマがこのピラミッドの頂点に存在。
しかし「あの方」は女王のさらに上に君臨する存在です。
「約ネバ」に登場する鬼たちは、人間と同じように宗教的な考え方を持っていて、人間が神を信仰したり、神に祈りを捧げるように「あの方」を神聖な存在として崇拝しています。
また「あの方」は他の鬼が持ち得ない不思議な力を持っていると考えられます。
なぜなら1,000年前に交わされた約束で、世界を人間の世界と鬼の世界に分けているからです。
「あの方」とソンジュが信仰する神は別なのか?
#約束のネバーランド 感想
2人の素顔が公開。
少女の名前はムジカちゃん。
2人とも仮面の様なものを付けている(というよりも身体の一部が変化した感じ?)けどムジカちゃんだけ人間に近いのは何故か。指や爪は鬼っぽいけど。#wj32 pic.twitter.com/pqo9agU7K4— ぐんぐにる (@Gungnir3228) July 10, 2017
エマたちがグレイス=フィールドを脱獄した直後に出会った鬼のソンジュは、宗教上の理由から人肉を食べないと決めています。
ソンジュが信仰しているのは「原初信仰の神」。
ではソンジュが信仰している「原初信仰の神」と「あの方」は同じなのでしょうか?
結論を書くと、以下の2つの理由から「あの方」と「原初信仰の神」は別だと考えられます。
- 「原初信仰の神」は人間を食べることを禁止しているが、「あの方」は人間を食べる
- 鬼の女王レグラヴァリマが「原初信仰の神」を”古き信仰”と言っている
それぞれ解説します
理由その1:「あの方」は人間を食べる
「原初信仰の神」を信仰するソンジュは宗教上の理由から人間を食べません。
「原初信仰の神」が人間を食べることを禁止しているためと考えられますが、「あの方」は鬼たちから奉納された上質の人肉を食べます。
よって別の存在と考えられます。
理由その2:鬼の女王レグラヴァリマが「原初信仰の神」を”古き信仰”と言っている
18巻157話で女王レグラヴァリマが「王の子に生まれながら古き信仰に囚われ、王家の意に背き」と、弟のソンジュを批判。
鬼の女王が「古き信仰」=「原初信仰の神」を信仰しているソンジュを批判しているのですから、「原初信仰の神」と「あの方」は違うと考えるのが妥当です。
次からは「あの方」についての様々な情報をご紹介します。
「あの方」の初登場はアニメ3話
あの…、今更なんですけど、約ネバ第三巻でクローネがエマたちに農園について色々教えてくれるところがあります。そこで、クローネが、
「まぁ、いいわ。あの方って知ってる?」って、言うんですね。(アニメだったらあの方です。) pic.twitter.com/PAo7AJ0QkS— 空🌿 (@sora_sunset) April 16, 2019
「あの方」が作品に初登場したのはアニメ1期3話(マンガでは1巻7話)。
イザベラと通話した上流貴族の鬼の「それはあの方もさぞお喜びになろう」「ぬかるなよ。あの方の御膳は特別なのだ」「さあ、あの方に祈りを」というセリフに初めて登場します。
なおマンガでは「あの方」を表記する際、以下のツイートにある鬼文字という文字が使われています。
約束のネバーランドの鬼語?わかんねえな・・・・と思ってたけどこれとか完全に遊んでる子供たちの絵に見えてぞわぞわしています pic.twitter.com/XFeERKhyFp
— 七癖みり /NANASE,Miri🥟連載中🥟 (@Plul_Qdqdvh) November 1, 2017
さすがに読むことは不可能ですが、アニメでは「あの方」と表現していることから、ファンの間では「あの方」という呼び方が定着しています。
「あの方」の外見・容姿
フジテレビ鬼滅2期の件で約ネバ2期を許していない人たちが炙り出されている(私もその一人)
「あの方」ぬいぐるみを作るほどあの方推しなので約ネバ2期はまだ放送されてないことになっています。 pic.twitter.com/4nYKFTtIxv— にのみ/尓尓(ninomi) (@ninomi_8) May 18, 2021
単行本16巻142話、竜とともにエマの前に姿を表した「あの方」は、最初は成人男性のような姿をしていますが、次第に体が小さくなり、子どものような体型になります。
このときの「あの方」は成人男性の半分程度(半分未満?)の身長しかありません。
また顔を見ても、どれが目なのか、口なのか、よくわからない容姿をしています。
角らしきものが2本付いているので、かろうじて鬼ということはわかる程度。
ちなみに他の鬼のセリフが漢字を含めて表現しているのに対して、「あの方」のセリフはほとんどがひらがな表記。
作者が意図的に「あの方」の子どもっぽいところを演出しているようにも感じられます。
「あの方」がいる場所は?
「あの方」は「七つの壁」を越えた先にいます。
「七つの壁」は6巻51話、ムジカの「7つの壁を探しなさい」というセリフで初めて登場。
その後ゴールディ・ポンドを壊滅させたエマは、ミネルヴァのボールペンに収納された情報からヒントを得て「7つの壁」を探す旅に何度か出かけて、16巻137話で正体をつかみ、140話で壁を越え「あの方」に会います。
「7つの壁」とは東西南北天地6つの「空間」+「時間」の7つの要素、つまりは時空のこと。
エマは「7つの壁」を越えるには脳次第、ということに気が付き、時間を止めて巻き戻すことで壁を越えます。
マンガを読んでも理解するのがむずかしい概念ですが、世界が規定する物理的限界を越えた先に「あの方」は存在しているようです。
「あの方」と人間・鬼が交わした1,000年前の約束
約束のネバーランドの提案者って、明らかにミネルヴァさんじゃない?#約束のネバーランド pic.twitter.com/HhZ35AEwW3
— 川崎 悠 (@konoyu0820CH) July 22, 2017
「あの方」と人間・鬼が1,000年前に交わした約束をご紹介します。
1,000年とちょっと前、それまで争っていた人間(ユリウス・ラートリー)と鬼の王は次の約束を交わします。
- 人間は鬼を狩らない。だから鬼も人間を狩らない。
- お互い世界を棲み分ける
そしてユリウス・ラートリーは鬼に食用となる人間を差し出し、鬼はその人間を農園で育て、人肉を供給する仕組みを作ります。
この約束を交わした後、ユリウスと鬼のイヴェルクは「あの方」の元へ行き、以下の約束を交わします。
- 「あの方」は世界を「人間の世界」と「鬼の世界」に分ける
- 鬼は「あの方」に、その年に実った一番いい肉を贈る
- ユリウス家は未来永劫「人間の世界」と「鬼の世界」の間の調停役になる
1は人間と鬼が「あの方」に望んだことで、「あの方」はこの望みを叶えてくれました。
2は「あの方」にとってのごほうびであり、鬼にとっては代償。
3も「あの方」にとってのごほうびであり、ユリウス・ラートリーにとっては代償です。
エマは全食用児を解放するために、この約束を結び直すことを目標にします。
あの方とエマが結び直した約束の内容とごほうびを解説
エマは全食用児を解放するために、「あの方」と約束を結び直すことを決意(第97話)。
そしてついに「7つの壁」を越え、「あの方」がいる場所にたどり着き、1,000年前に交わした約束を結び直します(第142話)。
ここでは「あの方」とエマが結び直した約束の内容とごほうびを解説します。
「あの方」と約束をする際のルール
「あの方」と約束を結ぶ際には3つのルールが存在します。
- 「あの方」との約束は上書きできない
- 「あの方」との約束は破ることができない
- 「ごほうび」は絶対に断ってはいけない
どれも大切ですが、特に注目すべきは3。
約束を結ぶ際、「あの方」は「ごほうび」を要求してきますが、どんな内容でも断ることはできません。
エマも望みを聞いてもらう代わりに、ある「ごほうび」を要求されますが、エマにとっては重い代償になってしまいます。
エマが望んだこと
エマが「あの方」に望んだことは
- 食用児全員で人間の世界に行きたい
- それを最後に二世界間の行き来を完全に不可能にして
エマは1,000年前に交わした約束を踏まえて、以上2つをお願い。
「あの方」はエマの望みを叶えると言います。
「あの方」がエマに要求したごほうび
「あの方」がエマに要求したごほうびは
- これまでのきおくもこのさきのつながりもなにもかも、きみのせかいからきみのかぞくをもらう
エマは「あの方」のごほうびを断ることができません。
エマは自分の望みを叶えてもらう代償として、すべての記憶を失い、人間の世界では家族とは別の場所に送られてしまいます。
まとめ
この記事では「約ネバ」に登場する「あの方」についてまとめました。
- 「あの方」とはすべての鬼の頂点に君臨する存在で、鬼たちから信仰を集めている
- ソンジュが信仰する「原初信仰の神」と「あの方」は別と考えられる
- マンガでは「あの方」を読めない鬼文字で表記しているが、アニメ1期では「あの方」と呼ばれていた
- あの方は7つの壁を越えた先にいて、子どものような姿をしている
- あの方は1,000年前に世界を「人間の世界」と「鬼の世界」に分けた
- エマはあの方に食用児全員で「人間の世界」に行く望みを叶えてもらったが、代償として家族の記憶を奪われてしまう
最後まで読んでいただきありがとうございました!