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ゴールデンカムイ梅子と杉元の関係は両思い?最後に結ばれるのかについても

ゴールデンカムイ

色々な漫画で描かれますが、幼なじみの関係っていいですよね。

切磋琢磨するライバル、大切な心の支え、そして甘酸っぱい恋……

金塊争奪戦という大きな争いがお話の中心にある「ゴールデンカムイ」でも、いくつか幼なじみの話が出て来ます。

今回は、その中でも主人公の杉元佐一と、彼の幼なじみの一人である梅子の関係を解説します!

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「ゴールデンカムイ」梅子と杉元の関係を解説

梅子と杉元は幼なじみ

梅子と杉元は故郷が同じで、一緒に育った幼なじみです。

二人にはもう一人、寅次(とらじ)という男の幼なじみがいました。

作中「不死身」で知られる杉元ですが、幼い頃から喧嘩も最強。

取っ組み合いの喧嘩の後、寅次は杉元に泣かされ、梅子がそれを慰めることもあったようです。

 

余談ですが、三人の故郷は神奈川にあります。

後で解説する理由で村を出た杉元は、西へ東へ旅に出ました(28巻第275話)。

そのエピソードの中で出て来る地図や寅次との会話で、神奈川が故郷と推測できます。

かつては両思いの関係

これだけいつも一緒にいると、特別な感情が芽生えてしまいそうですよね。

梅子は、少しとっつきにくいところがあった乱暴者の杉元にも、喧嘩に勝てなくて悔しい思いをすることがあった寅次にも、ずっと優しく接しました。

そんな梅子に、杉元は淡い思いを寄せるようになります。

 

しかし、それは寅次も同じでした。

杉元と寅次は、変わらず梅子と一緒にいながら、恋のライバルのような関係でもあったのです。

梅子の気持ちですが、彼女は杉元のことが好きでした。

乱暴者だけれど一本気なところに惹かれたのかもしれませんね。

杉元と梅子は両思いでした。

このまま甘酸っぱい青春が続くのかと思われましたが、三人の幼なじみに転機が訪れます。

しかし杉元一家が結核に罹患

現代では治療法が確立され、「不治の病」とまではいえなくなった結核ですが、明治から昭和にかけては非常に危険な流行病でした。

恐ろしい病は、やがて杉元たちの住む村にも広がります。

 

そしてとうとう、杉元の家族がその餌食になってしまいました。

残った父も、病床から動けません。

これ以上被害を村に及ぼさないために。

瀕死の父は、自分を見捨てて家を出ろと杉元に告げます。(24巻第236話)

「不死身の」杉元は家族の中でただ一人、結核にかかりませんでした。

杉元は父の最後の願いを叶え、父が死んですぐ後に村を去ります。

杉元が村を離れる

生家に火をつけ、自ら居場所を焼いた杉元は故郷には残りませんでした。

村を離れるということは、幼なじみと別れるということでもあります。

燃える家を見つめる杉元を、梅子が見つけます。

「佐一ちゃん、連れてって」(1巻第6話)

涙ながらに声をかけた梅子を、杉元はしかし置いていきます。

 

自分もいつか結核を発症するかもしれない。一緒に居続けたら、梅子も……

梅子のためを思えば、連れて村を出るわけにはかなかったのです。

結核にかかった杉元家を諦め、梅子の家は寅次との縁談を考えていました。

もし発症しなかったら……

梅子に寅次を薦めておきながら、いつか迎えに来るのだと自分に言いきかせるように杉元は故郷を後にしました。

そうでもしなければ離れがたかったのでしょうね……

梅子は寅次と結婚

明治時代の女性は今と比べてずっと生き方の選択肢が少なく、年ごろの娘はすぐ結婚するのが当り前でした。

梅子もその慣習から外れることは出来ず、杉元が去った後、寅次と結婚します。

ただ両思いが裂かれたからといって結婚生活が不幸だったかというと、そうではありません。

誰より梅子と杉元の近くにいた寅次は、二人の気持ちを知っていました。

梅子が杉元を想っているのを承知で、それでも尚梅子を愛していたのです。

 

寅次と梅子が結婚する日。

故郷に一時戻った杉元は、そっと幼なじみを祝います。

あいつになら、梅子を任せられる。

杉元と寅次の間には、深い信頼があったのですね。

梅子が寅次の子を出産

寅次と結婚した梅子。

夫婦仲は非常に円満で、やがて男の子を授かります。

幸せの絶頂を迎えた夫妻でしたが、家族には大きな波乱が待ち構えていました。

日露戦争が始まり、寅次が徴兵されたのです。

その当時、余程大きな理由がない限り、一定の年齢に達した男性は戦地へ送られる決まりでした。

寅次は激戦地である旅順へ送られることに。

そしてそこで、幼なじみの杉元と運命の再会を果たすのです。

寅次が戦死

寅次は、ずっと杉元にコンプレックスを抱いていました。

喧嘩では負ける。想いを寄せる梅子は杉元が好き。

杉元が村を去る前、梅子への想いをかけて杉元に挑んだこともありました。

結果は敗けてしまいましたが、寅次の梅子への愛の深さは、しっかりと杉元に伝わっています。

だから戦地で再会した時も、二人の仲は全く変わりませんでした。

寅次の近況を聞いた杉元は、幼なじみが守らなければいけないものの重さを知ります。

日本へ戻ったら、またそれぞれの暮らしへ。

 

しかし寅次は、幼い息子の成長を見ることが出来ませんでした。

杉元はどんな戦いでも生き残る「不死身の」強さを誇りますが、他者に庇われて命拾いをしたのはストーリー中一度きりです。

過酷な奉天会戦。

砲撃から庇おうと杉元を投げた寅次は、代わりに犠牲になったのです。(第25巻242話)

梅子が目の病気に

若くして未亡人になってしまった梅子。

夫が戦死してしまうというのは、残念ながら明治時代では少なくなかったのですが、梅子には他に特殊な事情がありました。

段々視力が落ちていく、目の病を患っていたのです。

寅次もそれを知っていて、梅子の病気を治すためのお金を欲していました。

その額、二百円。

現在の価値に換算すると、なんと二百万円。(1巻第1話)

田舎の村で生まれ育ち、決して裕福ではない若い夫婦にとっては大金です。

このままでは梅子の目は完全に見えなくなり、息子の成長も見守ることが出来ない。

寅次の願いは、寅次の戦死により叶えられないかと思われました。

杉元が金塊探しを始めたのは梅子のため

いつ命を失うか分からない戦場。

寅次は、杉元に家族を託しました。

かつて杉元が寅次になら梅子を任せられると思ったのと同じように、寅次も杉元なら頼れると信じていたのですね。

寅次の犠牲によって奉天を生き延びた杉元は、寅次の遺骨を梅子の元へ届けます。

 

しかし、視力を失いかかった彼女は杉元を視認出来ず。

「どちら様?」

残された嗅覚で拾ったのは、知らない人間の匂いでした。(2巻第15話)

戦地に身を置き、多くの人を手に掛けた自分は、もはや梅子の覚えている佐一ちゃんではない。

再び故郷を離れた杉元は、寅次の言葉を思い出していました。

北海道ではまだ砂金が採れる。それを当てたら二百円も夢じゃない。

戦死した幼なじみの願いを受け継ぎ、もう一人の幼なじみを救うため、杉元は北へ向かうのでした。

 

梅子と杉元は最後に結ばれるのか

結論から言うと、梅子と杉元が結ばれることはありません。

金塊争奪戦が終わった後、杉元はこっそり確保していた砂金を梅子へ渡しに行きます。

そこで出会ったのは、再婚し、既に眼の病気も治してもらった花屋の女将さんでした。(31巻第314話)

ぽかぽか殴りつける寅次の息子を間に挟んで、二人の幼なじみはようやくの再会を果たします。

寅次との約束だから、と杉元は砂金を梅子に差し出し、長居することなく花屋を後にしました。

昔は両想いであったものの、二人は一緒にはなりませんでした。

しかし決して同じではなくても、二人はそれぞれ自分の帰る場所を見つけたのです。

 

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まとめ

ここでは、「ゴールデンカムイ」に登場する主人公の杉元と、梅子との関係を解説しました!

二人の関係をまとめると、

  • 杉元と梅子は幼なじみ
  • もう一人の幼なじみ、寅次と三人で育った

恋愛感情については、

  • 村にいた頃は、杉元と梅子は両想いだった
  • 寅次も梅子が好きで、三角関係に

成長した後は、

  • 家族が結核にかかったことが発端となり、杉元は村を出る
  • 梅子は寅次と結婚
  • 息子を授かり、幸せだったものの梅子は目の病気に。寅次は戦死
  • 梅子を托された杉元は、梅子の目の手術代を手に入れるために、砂金が眠る北海道へ

「成就しない恋だけがロマンチック」とは、映画『それでも恋するバルセロナ』の台詞です。

けれど切ないだけでなく、前を向いて別々の道を行く杉元と梅子の関係は素敵ですよね。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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