新海誠監督作の映画「すずめの戸締まり」には要石という石が登場します。
作中ではダイジン、サダイジンという猫の姿になり、岩戸鈴芽の前に現れます。
実は要石には、大災害を押さえるという重要な役割がありました。
この記事では要石の正体を解説したうえで、日本の神社に鎮座する4つの要石をご紹介します。
目次
「すずめの戸締まり」要石の正体は何なのか?ミミズとの関係から解説
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— 映画『すずめの戸締まり』公式 (@suzume_tojimari) October 7, 2022
ミミズとは?
閉じ師である宗像草太は、ミミズについて以下のように説明しています。
ミミズは死者の世界である常世(とこよ)に住み着いていますが、開いた後ろ戸を通り、現世(うつしよ)にやってくることがあります。
そしてミミズが空高く舞い上がり、地面に落ちたときに大地震が発生。
人々が暮らす現世に大災害をもたらします。
なお、ミミズについてはさらに詳しく解説しています。
閉じ師とは?
これに対して、開いた後ろ戸を閉じて、ミミズが現世にやってくるのを防ぐのが閉じ師。
宗像草太は教師を目指す大学生ですが、家業として閉じ師の仕事もやっています。
ちなみに草太が「これだけ(閉じ師だけ)では食っていけない」と話していることから、閉じ師は仕事をすることで何らかの報酬を得ていると考えられます。
ですが、誰が閉じ師に報酬を払っているかは不明。
要石の正体
閉じ師が開いてしまった後ろ戸を閉めることで、ミミズが災害を起こすことを防ぐことは可能。
ですが、数百年に1度起こるような大災害は後ろ戸を閉めるだけでは防ぐことはできません。
そこで必要になるのが神を宿した要石。
東西に2つある要石がミミズの頭と尾を押さえることで、ミミズの動きを封印し、大災害が起こらないようにしています。
作中では宮崎県と東京都の2か所に要石が存在していますが、要石は時代ごとに場所を変えるとのこと。
「人の認識が変われば土地の形も変わり、災害の形も変わる。それによって要石を必要とする場所も変わる」からだそうです。
要石(かなめいし)は日本に実在?モデルなのか
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地震などの災害を防ぐ要石ですが、古来から日本には4つの要石が存在していたことがわかっています。
この4つの要石が「すずめの戸締まり」の要石のモデルと考えられます。
ここでは国内の神社に実在する4つの要石と、高千穂神社にある鎮石をご紹介します。
鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)の要石
本宮より東に400m。奥参道を進むと武甕槌大神の荒魂をお祀りする奥宮が鎮座しております。こちらの御社殿は慶長10年(1605)に江戸幕府初代将軍徳川家康公により本宮の御社殿として奉納されましたが、元和5年(1619)に現在の本宮が奉納されたことにより、奥参道を曳いてきたものです。#鹿島神宮 pic.twitter.com/nvULXc9llJ
— 鹿島神宮/kashima-jingu【公式】 (@kashima_jingu) October 11, 2022
まず最初にご紹介するのが鹿島神宮の要石。
鹿島神宮は、鹿島アントラーズの本拠地がある茨城県鹿嶋市に鎮座する神社ですね。
私も何度か参拝したことがありますが、厳かな雰囲気に身が引き締まる気持ちでお参りしました。
鹿島神宮の要石は、地震を引き起こすと言われる鯰(なまず)の頭を押さえているんだとか。
「鹿島神宮の宝」その5「鯰絵とは?」
幕末、ペリーが来航した頃、安政2年(1855)の大地震直後に江戸で作成・販売された多色刷り版画です。鹿島の神・要石・鯰の図柄が多いので鯰絵と呼ばれます。鯰が地震を起こすが、普段は鹿島の神が要石で抑えているという俗信から始まっています。#鹿島神宮#茨城 pic.twitter.com/jGBVcWbYP6— 茨城県立歴史館 (@Ibaraki_rekishi) April 25, 2020
鹿島神宮公式サイトには、要石について以下のような説明があります。
水戸の徳川光圀公がどこまで深く埋まっているか確かめようと7日7晩にわたって掘らせたものの、いつまで経っても辿り着くことができなかったばかりか、怪我人が続出したために掘ることを諦めた、という話が黄門仁徳録に記されています。
引用元:鹿島神宮公式サイト
7日掘ってもたどり着かないのですから、よほど大きな石が鯰の頭を押さえていることがわかりますね!
香取神宮(千葉県香取市)の要石
これが要石
地震を起こす鯰を押さえつけると信じられてきた
1枚目が香取神宮、2枚目が鹿島神宮のもの
鹿島の要石は大地の最深部(金輪際)から、日本を繋ぎ止める柱であると言い伝えられている pic.twitter.com/pBr3ApQMIm— 切り絵道⛩folklore (@kirie_folklore) February 13, 2021
千葉県香取市にある香取神宮にも要石があります。
鹿島神宮と香取神宮の要石は対になっています。
- 鹿島神宮の要石:凹形
- 香取神宮の要石:凸形
鹿島神宮の要石が鯰の頭を押さえ、香取神宮の要石が尾を押さえているという説もあるとか。
「すずめの戸締まり」に登場する2つの要石に近いものがありますね。
大村神社(三重県伊賀市)の要石
地震の守り神である大村神社の要石貼りますね。大地よ、鎮まり給え pic.twitter.com/TUR7lFkBUz
— シン・蓮花茶🦈実況💉💉💉💉 (@lotusteajikkyou) July 7, 2018
三重県伊賀市に所在する大村神社にも、大鯰(おおなまず)を押さえる要石があります。
大村神社公式サイトには、要石について以下のような説明があります。
創始は、 神護景雲元年(767年)、御本殿相殿祭祀の武甕槌命・経津主命は、常陸・下総の国より奈良の 三笠山遷幸の途次、大村神社に御休息、「要石」を奉鎮せられました。
引用元:大村神社公式サイト
武甕槌命(タケミカヅチ)は鹿島神宮の祭神で、経津主命は(ふつぬしのかみ)は鹿島神宮の祭神ですね。
なお大村神社では、毎年9月1日(防災の日)に地震除災祈願大祭が執り行われ、また秋祭りには大鯰を載せた屋台が街を巡ります。
要石は神社周辺の土地を鎮めるのに、重要な役割を果たしているようです。
鹿島神社(宮城県加美町)の要石
以前参拝した宮城県加美町にある鹿島神社。
坂上田村麻呂による勧請と伝わる、古墳(円墳)の上に鎮座する神社です。
要石もありました。 pic.twitter.com/9B5I9odMfC— きだ (@kida0729) May 2, 2021
宮城県加美町の鹿島神社にも要石があります。
風土記によると、鹿島神社の要石は鹿島神宮のものを模したものとされています。
また1973年(昭和48年)には新たに約10トンの要石が奉納され、古来からある要石と共に祀られています。
鹿島神社公式サイトには、この地方においても大地震は起こるが、鹿島神社に要石が祭られているので、大きな災害はないと語り伝えられている、という説明があります。
高千穂神社(宮崎県高千穂町)の鎮石
各々方、おは義弘👋 ( ˙灬˙ )❗️
週も半ば、そろそろお疲れじゃち思いもすので、高千穂神社⛩内にあるの最大パワースポット「鎮石」からパワーを送りもす。
こん石、実際手をかざすと本当に手がポカポカしてくるくらい素人でもPを感じる石でごあす。
各々方、本日もよろ晋三😷❗️ pic.twitter.com/UGSto5vsUY— ( ‘灬’ )島津義弘(惟新斎(チート島津軍団の親分)) (@SS5rdLaE699HeM3) May 20, 2020
宮崎県西臼杵郡高千穂町に鎮座する高千穂神社(たかちほじんじゃ)には、鎮石(しずめいし)という石があります。
神社では鎮石について、「垂仁天皇の勅命により我国で始めて伊勢神宮と当高千穂宮が創建せられた際用いられた鎮石」と説明しており、この石に祈ることで個人の悩みから世の乱れまでの一切が鎮められるとか。
ですが、鎮石と鯰(なまず)との関係については特に説明はないようです。
そのため鎮石は地震と関係がないように思えますが、実は鹿島神宮に伝わる要石は鹿島神宮の社殿造営の際に、高千穂神社から贈られたものなんだとか。
高千穂神社の鎮石にも地震を鎮める役割があるのかもしれませんね。
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まとめ
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この記事では「すずめの戸締まり」の要石の正体と、日本の神社に実在する要石についてまとめました。
- 要石とは大災害を引き起こすミミズの動きを封じる石
- 神を宿しており、2つ存在する
- 鹿島神宮、香取神宮、大村神社、鹿島神社に地震を鎮める要石が実在する
- 宮崎県の高千穂神社には、個人の悩みから世の乱れまでの一切を鎮める鎮石がある
最後まで読んでいただきありがとうございました!